詐欺令嬢。それが、エヴァリーンの二つ名である。お人よしの母が、次から次へと詐欺に引っかかり、騙されるためそんな名をつけられてしまったのだ。ある日、母がまた詐欺にあった。傷心を引きずる最中、エヴァリーンは幼馴染の青年と再会する。しかし、彼はエヴァリーンの記憶にある彼とは、名前も容姿も違う人物だった。青年―――レオンはエヴァリーンに結婚を申し込んできた。詐欺を疑ったエヴァリーンは、レオンに「あなたの想いを行動で示せ」と言うと、彼はそれを承諾した。かくして、詐欺令嬢エヴァリーンのちょっぴり変わった「花婿探し(コンカツ)」が開幕する。