魑魅魍魎、八百万の妖怪と精霊が勢力を二分する山――カクヨノ山。人里離れた山の東側には精霊が、西側には妖怪が棲みついている。愛でるは幼子、味好みは酒の肴。その名は蛟鬼という鬼娘が、カブト虫とお喋りしながら過ごす、これはひと夏の物語。メインキャラクターは水季さんのイラスをと使用させていただいています。https://storie.jp/creator/9447/illustration
繰り返す悲劇からどうにかこうにか抜け出そうとする鬼の青年と、何も知らない人間の女の恋物語。ちゃんとハッピーエンド(?)です。
小学校教員の久成の元に、初音という名の風変わりな嫁がやってきた。初音は一途で気立てのいい女だったが、久成はなかなかその顔を覚えられずにいた。明治時代後期を舞台にした、兄と兄嫁と妹の、奇妙さの中に息づく幸いの話。
一九四四年四月、女学生の崎田沙紀は、帝国陸軍の軍服を着た男達に拉致された。拉致の首謀者は軍所属の研究者、若林博士。彼は自分が研究開発中の人型兵器ダイダラの改良のため、脳研究の第一人者崎田一三教授の助力が必要だった。崎田教授の娘である沙紀を人質にして崎田教授の協力を取り付けたことで、ダイダラの自立思考能力は飛躍的に向上していくが……