「もうすぐ、この帝都を、とてつもない嵐が襲うわ」時は大正時代。文明に彩られ、人々が未来への希望を抱く一方、帝都の暗がりには陰鬱な雰囲気が蔓延していた。カフェーの給仕・千夜は、親友の令嬢・芙美子の不審な行動に気を揉んでいる。背後にちらつくのは、怪しげな秘密結社の影。そこである夜、芙美子を追跡すると――。
ねぇ知ってる？通学路に佇む白い手袋の少女のこと。ねぇ知ってる？薄暗い廊下に響く、誰かの咳――。ありふれた日常に、異形の存在は突然現れる。
ジョンがおかしくなったのは、恋人が死んでからだ。得体の知れない本を読み、なにやら思索に耽る彼。さらに街ではおかしな事件が頻発する。＜わたし＞が問いただすと、ポールはある恐ろしい秘密を打ち明けるのだった――。クトゥルフ神話モチーフのダークファンタジー小説。全５回。
森で老婆から与えられた奇跡を糧に、姉妹は不幸な現実を生き延びる。胸に秘めるのはいつも、永遠を生きた数分間のこと――。※一部に流血描写を含みます。
同窓会怪談 ～古戦場の怪異とおばけトンネルの少女霊～
古戦場の物音、おばけトンネルの幽霊の正体――友人が同窓会で語り出した驚きの怪談と、追跡した三人の顛末は！？
由緒正しきルルイエ骨董店に、奇妙な依頼が持ち込まれた。光を灯すと異界を映す＜アルハザードのランプ＞を買い取って欲しいというのだ。女店主のリディアとその幼馴染でカメラマンのフレデリックは、早速依頼主のもとを訪れる。一方、地元ハイスクールの写真部員たちは、夜な夜な灯る奇妙なランプの噂を調査し始めるのだが……。骨董店×写真部、二つの視点が交錯する、クトゥルフ神話ファンタジー。
※不法侵入は魔物や警察を召喚する恐れがあります。絶対に真似しないで下さい。※街外れにある古びた洋館には、何者かが潜んでいるという噂がある。それを確かめるべく、真夜中に待ち合わせる二人の青年。不可解な死、残された手記、そしてそこに書かれた驚愕の真実とは！？4月30日＜ヴァルプルギスの夜＞にまつわる恐怖を描いたダークファンタジー。
父親の不審死の秘密を探るため、故郷を離れミスカトニック学園へ入学したフェリシア。図書館に眠る禁書を調査しようと意気込むある日、学内で”王子様”と呼ばれる謎めいた青年・ウィルフレッドに「禁書の調査からは手を引け」と迫られて――。ほんのりクトゥルフ神話テイストな冒険×恋愛ファンタジー。
