「わたくし、超能力は信じていないのです」目撃者は、事件が起こる前に犯行を見ていた……? 刑事が対話するうちに、話は奇妙な方向へ流れ出す。※コミック化はご遠慮ください
≪能力庁≫によって定められた「能力基準」を突破した『超能力者』と、突破できなかった『無能力者』が存在する世界。あらゆる特権を持つ『超能力者』となにもかもが格下だと虐げられる『無能力者』。しかし、そんな『無能力者』の救世主的な民間企業が存在した。
高校2年生の杉本薫はある日不良に絡まれていた赤沢菜月を助ける。菜月の救出に成功する薫だったが、彼が抱いたのは人を助けた達成感でもなければ満足感でもなかった。その違和感の正体を調べていくうちに彼は自分の中にいる化け物の存在を自覚していく。自分の中にいる怪物に蝕まれていくように日々を過ごす薫。その正体を巡って様々な人間の行動が交錯していく。