レジーナは教会の扉に手を掛け
勢い良く開けた。
すっかり暗くなったな。
最上の結果ではなかったが、
ウルの兄も村に帰れて
良かったではないか。
まさか彼らが兄弟だと
最初からご存知だったとは。
村長に賊の話を知らされた時
元村人だと聞いていたのだ。
それでは彼の家の付近に
行ったのは
偶然ではないのですね。
どうせ一日留まるなら
有意義なものにしたいだろう。
人の事に構ってるほどの
状況ではないのに……
貴女はお節介なお人だ。
それだけではない。
どうせこの一日は
探し物があったのだ。
その件については
ジャグラスが上手く
やったようです。
ん?
ジャグラスって誰だ?
ガンツよ、もう忘れたのか?
ジャグラスとは
ギュダの大切な部下だ。
忘れてやるな。
認識させられると頭痛が……
姫…………、
こちらに待たせております。
私好みの者なら
ジャグラスに
褒賞の一つでも
考えてやらねばならんな。
教会か。
で、そのジャグラスも
中に居るのか?
奴には既に
別の任務を与えて出立させた。
流石ギュダ殿。
人使いが荒い。
言いたいように言え。
これも軍の為だ。
にしても
ジャグラス隊を
本隊から離していいのか?
ややこしい奴等だが
180近い兵は
必要なんじゃないか?
現在本体の兵は23名。
その心配は当然だ。
だがそれを考えないほど
我々は馬鹿ではない。
それを解決する者が
この中にいるのだ。
レジーナは教会の扉に手を掛け
勢い良く開けた。
教会の中はゴロツキ共で一杯だった。
神父の姿など見付からず、
両脇にある椅子は
ゴロツキ共に占拠されていた。
よくもこんな悪党面ばかり
揃いも揃ったものだ。
レジーナの言葉に反応して
ゴロツキ共が一斉に顔を上げて
睨みつけてきた。
そしてお前が
スダルギアか?
レジーナは
ゴロツキ共を目の端に追いやり
一人の男に視線を送った。
レジーナがスダルギアと呼んだ男は、
色眼鏡の奥の瞳でそれを受けてみせた。
察しの通りだ。
随分待たせてくれたな、
お嬢ちゃん。
貴様、姫に対して
無礼だぞ!
イシュトベルト王女と
知ってのことか。
ギュダ、この場では
話し方などは些事にすぎぬ。
それよりもスダルギアよ、
始めようか。
お嬢ちゃん、
本当に意味分かって
言ってんのか?
やると言ったら
このスダルギア、
容赦するつもりはないぜ。
始める?
姫、何を仰ってるのですか?
何をってギャンブルだ。
そうゆう話だったろ。
え?
ギャンブル好きの
地下商人スダルギアに、
ギャンブルで勝ち、
全て飲み込む。それが目的だろ。
そんな事は一言も
言ってません!
大商人に資金援助を願い……
ククク、まったく
舐めた奴等だ。
おい、やるのか?
やらないのか?
どっちなんだよ。
はっきりしな。
やると言ったのが
聞こえなかったのか?
資金援助などチマチマ
願ってる間はない。
力ずくで相手を全て飲み込む!
それが一番手っ取り早い!
しかし……
あらら、
こうなったら
もう止まらないんだよねぇ。
スダルギアは、
レジーナを値踏みするように見つめる。
そして小さく笑った後、説明を始めた。
このスダルギア、
金を貰う気など微塵もないのは
聞いているな?
こちらが積む金に見合うもの……
それはお嬢ちゃん自身。
自分自身を賭けてもらう。
全く問題ないが、
私の値段は幾らだ。
侵略された国とは言え
一国の王女……
そうだな、100万ガロンだ。
いい加減にしろクズが。
それ以上の侮辱は
この私が許さんぞ。
ギュダが武器を抜くわけでもなく
これまでにない圧を発する。
ただ横で見ているだけの
屈強そうなゴロツキが
畏怖して二歩後ろによろめいた。
ほぉ~
それは大盤振る舞いだな。
私にそんな価値が
あるかどうかは知らんが
それはありがたい。
そう言いながら
ギュダを制止するレジーナ。
そしてゆっくりと深く目を合わせる。
その瞳に見据えられると
不思議と心が落ち着く。
任せるがいい。
私を信じろ。
ならば姫……
私の事も信じておられますか?
無論だ。
ありがたいお言葉です。
で、何か聞く事
あるだろう、あの男に。
私は姫の警護係、
ギュダ=ライアート将軍だ。
私の値段は幾らになる!
いいぞ、将軍。
将軍なら20万ガロンと
言いたいところだが、30万。
その意気込みを買ってやるぜ。
じゃあ、俺も将軍だから
30万な。
ギュダの参戦に加え、
ガンツも自身を賭けたギャンブルに
名乗りを上げた。
スダルギアはそれを
分かっていたかのように了承した。
私達の身も賭けさせてくれ!
教会の中にいる全員が
予想だにしなかった声だ。
それはレジーナ軍の兵士だった。
中の話を盗み聞いていたのか、
自らも参戦を希望してきたのだ。
いいぞ、
雑魚共までもが
盛り上がってくれるとはな。
歓迎しよう、一人3万だ。
お前達まで……。
スダルギアとのギャンブル勝負は
兵士も参加しての賭けとなった。
レジーナ軍は
なるべく軍資金を稼ぐ為、
総力をあげて挑む。
今回の選択肢は
ギャンブル勝負です。
選択肢の結果には
倍率が設定されており
その儲けた額により
活躍度が決まります。
結果に
戦死判定はありませんが
3万全てを失うと……
いつもと違うのは、
各選択肢に1万単位で
賭けられる事です。
三ヵ所に1万ずつや、
一ヵ所に3万もありです。
あと、
賭けるタイミングによる
倍率アップが
設定されています。
タイミングって何だ?
と思われるでしょうが、
それはもはや運でしか
ありませんw
タイミングが良ければ
国家予算級の勝ちが
望めます。
名も無き兵士の選択肢
1、様子見、探るように賭ける
2、2分の1、無難に賭ける
3、攻める、リスクがあるから面白い
4、奇跡を信じ、ハイリスクハイリターン
5、100万分の1、まず当たらない。
6、イカサマ……、いけるか?
7、賭けない
コメント欄に
名前と数字(及び賭け金)を入れて
(大活躍をした場合、物語に出る
兵士の名前です。
世界観にどうしても合わない場合
適度な名前にアレンジする事を了承願います)
頂ければO.K.です。
※アイテム使用は不可。
採用されるかどうかは不明ですが、
詳細を入れて頂いても結構です。
もちろん、感想・応援のコメントも
大歓迎です♪
選択期限は
2018/5/8(火)の21:00まで
とさせていただきます。
沢山のご参加、心待ちにしております。
1、様子見、探るように賭ける
2、2分の1、無難に賭ける
3、攻める、リスクがあるから面白い
4、奇跡を信じ、ハイリスクハイリターン
5、100万分の1、まず当たらない。
6、イカサマ……、いけるか?
7、賭けない
5/8は日曜日じゃないってことに気付いたのですが、黙っておくからここはひとつ…よろしくね。
ということでアスカトゥーは心変わりして6番(笑)
あ、、、
テオフィルスさん、すみません。
あまり考えてなかった。
6と7に賭け金は設定出来ないです。
これは私の表記不足ですが、
6と7は単一の選択肢です。
1~5に三万まで賭けるか、
6と7は今まで通り選ぶだけとなります。すみません。
一兵卒リッジ、様子見で「1万を1に」賭けており出遅れてしまいましたが、先輩方の堂々たる賭け方に感動しました! 残りの「2万を5に」賭けます!
(初参戦お邪魔します!)
おぉ……;ではどうしよう。
ギャンプル嫌いだけど姫の役にも立ちたいしでももし負けて財産を失ったらどうしようという忠誠心と恐怖の狭間で混乱した末の、6で(笑)
おっと、やっぱり期限間近で大穴の博打w
一応、複数コメントの場合、取り消しじゃなくても
『タイミング』は
最後のコメントが有効になるとだけ付け加えておきます。