異空間で、俺の右腕に巻かれた時計のようなものから、そんな電子音が聞こえた。
異空間で、俺の右腕に巻かれた時計のようなものから、そんな電子音が聞こえた。
オリジナルスキル『ハートカウンター』? 何だそれ?
画面にはそんなスキル名とともに、説明のようなものが。
お気に入りが10を超えました。新たなスキルを一つ、獲得できます。その候補を是非コメント欄へどうぞ。何もなかった場合、今回の発動は無効となります。
また、今後お気に入り5つ毎に同じイベントが発生します。次はお気に入り数が15を達成した時です。
※初回発動はお気に入り総数が10に達した時
※スキル反映は、厳密な審査の下で実行するか否かを判断させてもらいます
お気に入り? コメント欄? 一体このふざけたスキルは何をしたいんだ?
つまりさ、君を応援してくれている人が十人を超えて、その人達が何かスキルをプレゼントしてくれるって事。まあ、一撃で神を殺せるなんてようなチート過ぎてゲームをぶっ壊してしまうほどのスキルには規制がかかるだろうけど
何だそれは。素晴らしいスキルだなこれ
だから自分勝手ばかりして読者に嫌われてコメントがないと、何のスキルももらえないから注意した方がいいよ
任せとけって。この調子じゃ、悪い予感も何とかなるかもな。行くぞ、カティア!
いえーーーい!!
さらに速度を増し、俺たちは異空間の奥の奥へと突き進む。
その、少し前。
エリシアサイド・・・
いやー。何でだろ。こんなところで何してるんだろう私
彼女は一人、黄昏ていた。
遠くを見て、呟く。
いやー、来ちゃったねぇ。気付いたら辿り着いちゃったねぇ――
そんなエリシアの前に、堂々と存在を誇るのは——
海!!
広くて大きな、青い青い海だった。
どこまでも水が広がっていて、他には何もない。
ただ——海だった。
さて、目的とした海に着いた訳だけど。お兄やんはどこにいてるんやろう
だけど、平穏は続かない。
あれ? 何か雰囲気が、変わった?
最初は単なる違和感だった。急に静かになったような。元々なかったのだけど、それでもさっきよりも人気がさらになくなったような。
そんな、違和感だった。
はやいとこお兄やんと合流しないと。私の方が先に着いたって自慢するんだ!
そんな違和感は、すぐに確信に変わる。
・・・あれ何だろ。おっきな岩かな
突然現れた大きな物体。最初はそんな風に考えていた。
だけど、違う。
絶対に、違う!!
何? 少しづつ、増えてる・・・
さっきまで一つしかなかったそれは、すでにもう数を増やしていた。迫りくる恐怖。それを肌で実感する頃には、彼女の目の前にはもう『それ』が集まりすぎていた。
い、いや・・・
やめて・・・来ないで
お願いだから!!
そして——
奴らが現れた。
きゃーーーーーー!!
そこで気を失った彼女の元に、助けなんて来なかった・・・
お兄・・・やん
ん・・・
遠くから届く光に目を刺激され、エリシアは重い瞼をゆっくりと開ける。
海の・・・中
一人呟く。そんな彼女の目の前に、女性が一人座っていたことに気付く。
あら、気が付いた?
あなたは?
虚ろな瞳で尋ねるエリシアに、彼女は笑顔でこう言った。
私はディーゼル。ようこそ水の都フレーレへ。宴会の間では、冒険者たちが羽休めしているわ。女王の私が許可する、あなたも存分に楽しんで行って
それにしても、人が来たのは久し振りだ。また戻って来るかな、水の王国フレーレに
嘯く姫は、不敵に笑う。
一体誰が、嘘つき人魚姫なのか。
くくく。見つけた。そこにいたんだ元神様。微かに残ったその力、全て奪いつくしてあげよう
——今はもう、私の為の力なのだから
スキルですか……。やはり、天才ですからね(・ω・)ノ「不規則に不運が訪れる。その不運は場合によってまわりにも影響を及ぼす。ただし、このスキルで起こるすべての事象にダメージ計算は適応されない。」みたいな使い勝手の難しい(解らない)スキルとかいいのでは無いでしょうか(笑)
「『反対』の物が存在するものであれば、なんでも反対にできるスキル」はどうでしょう。男を女にしたり、黒衣を白衣にしたり、昼を夜にできます。
パクりbotさんも、スキルのアイデアありがとうございます!!!
何でも反対に出来る…使い道が難しそうで、私の腕が試されそうですね(拙さが露見しそうで怖い..・ヾ(。>д<)シ )。
T-miさん、コメントありがとうございます!!!
今からお話を作るところで、間に合って良かったです...♪*゚
読者さんに楽しんで頂けるのが一番の幸せなので、本当に嬉しいです(≧∇≦*)
確率変動、まだ出ていない『時の魔術師』のスキルと合わせると、もう無敵になりそうな予感です…