10分ほどして、金田は教室に戻ってきた!
10分ほどして、金田は教室に戻ってきた!
ふう!すっきりした!
それからは何事もなく昼休みを迎えた。そして・・・
う~ん、今日は何も起こらないのかな?
こんにちは!高伊代ケータリングサービスです!超高級イタリアンフルコースの配達に参りました!
来たぞ!
すみません!その注文はいつ頃誰がしましたか?
えっ?10時ごろメールで入りましたが、何か?
じゅ、10時って言ったら金田がウ●コしに行った時間じゃねえかっ!
ええっ、ぼ、ボクはトイレに行っただけだよ!
とぼけるな!お前トイレでスマホからメール打ってたんだろ!
ち、違うよ!ボクはそんなことはしてないよ!
安見!金田君の言ったことは本当よ!
な、なんだって!
そ、それは金田のスマホ!明智、なんでお前が持ってるんだ!
金田君には悪いけど、アリバイの確認のため、私が朝から預からせてもらったわ!
今の時間、コンピューター室はとなりのクラスが授業で使ってるし・・・。金田のアリバイはほぼ確定だな
だ・・・だったら誰が!10時は授業中のはずだぞ!
授業中でも・・・メールは打てます
ウソだ!オレは一番後ろの席で見張ってたけど、誰もスマホなんか触ってなかったぞ!
アンタは確かに見張ってたわ。前の席はね・・・
でも、隣はどうかしら?
隣?オレの隣だと!
まして、スマホじゃなくてガラケーですもの。送信ボタン押すだけなら机の中からでもできるわ。
もう自白してください・・・。薄井・・・薄井幸代さん!
な、何だって~
そ、そんなこと!私は・・・
そう言うなら!見せてよ!送信履歴!
ああっ!これは高伊代ケータリングあてじゃねえかああっ!
ど、どうして私がやったって・・・
バカな男どもの目はごまかせても、女の目はごまかせないわ
毎日、金田君のお弁当凝視してるんですもの・・・。疑うのも無理ありません・・・!
ウソだ!秀才で特待生の薄井さんがこんなことするなんて!
わ…私…その・・・
ご・・・ごめんなさい!
ちゃんと全部話してもらおうかしら!お店を騙して罪を他人になすりつけるなんて!警察呼ばれてもおかしくないわ!
私、許せなかったんです!金田君が!
私は毎日バイト先のスーパーの残り物を弁当にしてるのに・・・金田君ときたら毎日毎日ムダに豪華な弁当ばかり!それに・・・
学費が払えない私は、毎日必死に勉強して特待生の地位をキープしてるのに・・・
金田君は初めから浪人するつもりで、ちっとも勉強せずに寝てばかり・・・
もし貧乏な私が金田君の家に生まれてたら、東大だって夢じゃないのに・・・
金田ぁ!!許さん!
ボ、ボク犯人じゃないのに・・・
確かに金田君は犯人じゃないわ!でもこの事件の一因ではあるわね
とりあえず金田にここの料金払ってもらおうぜ!それでいいか?
わ、分かったよ・・・何だか良く分からないけど・・・みんなに怒られるのよりいいや!
どうも!19万6千円になります!毎度!
そ、そんなするのか!
あのう・・・私思うんですけど・・・
何?
金田君が毎日、薄井さんの分のお弁当を持ってきて、代わりに薄井さんが勉強を教えるというのはどうでしょう?
なるほど!薄井さんは豪華弁当が食べられて、金田は勉強のサポートが受けられるって訳か!
おおっ!いいじゃないか!それ!
そうね!明日からそうしましょう!二人はそれでいい?
いいよ!余りモノならたくさんあるから。二人分くらい余裕だよ!
私もOKです!勉強を教えるのは家庭教師のバイトでやってますし・・・
どうやら解決したみたいですね!
二人ともよかったな!
こうして、薄井さんと金田君が、お互い協力し合うということで、この事件はめでたく解決したのであった!