超高級フランス料理ケータリング事件を解決した探偵部。学園には再び平和な朝が戻ってきた!

安見

まったく、あれ以来・・・金田と薄井さん、付きあってるみたいだし。ムカつく!

小林

まあ、そうひがむなよ。幸せそうでよかったじゃないか!

安見

オレなんか相変わらず今日も残り物弁当なのに・・・。

安見

何だ?騒がしいぞ?

小林

正門のほうだ!行ってみようぜ!

小林

お、おい!安見!あれを見ろ

安見

なんだアレは!

小林

き、金次郎像がブラつけてる!

安見

誰だっ!二宮金次郎先輩にイタズラしたのは!

小林

二宮金次郎はうちの卒業生じゃないぞ!!でも、とにかく外さないと!

安見

そ、そうだな!よしちょっと待てよ

安見

うわぁ、こりゃ派手だ!

小林

一体、どこで入手したんだろう?

明智

ちょっと!安見!アンタ、何やってんの!

安見

ううむ、少なくとも明智のブラじゃなさそうだな・・・

安見

ち、違う!オレは、金次郎先輩を助けようと・・・

小林

なんてこった!登場タイミングが悪すぎる

安見

や、やめろ放せ!オレは変態じゃねえ

明智

黙れ!この腐れ外道が!

安見

・・・

小林

あれ?何かブラに挟まってるみたいだぞ!

小林

犯人からの手紙?

【スギヨの財宝】
メロスは激怒した。吾輩は猫である。名前はまだ無い。ぼくが6つのとき、よんだ本にすばらしい絵があった。『本当にあった話』という題の、ジャングルについての本で見たんだ。その絵の写しは、ここにあるとおりだ。

小林

す、スギヨの財宝だとっ!

明智

どっからブラなんか持ってきたのよ!変態!

安見

知るか!オレがやったわけじゃねえ!

小林

こ、こいつは世紀の大発見だぞ・・・

小林

二人ともやめろ!これを見ろっ!

明智

何っ?

安見

どうした突然?

明智

えっ!スギヨの財宝?これが挟まってたっていうの?

安見

はあ?何それ?

明智

ええっ!スギヨの財宝知らないの?トロ高生でしょ?

小林

とにかく、ここで話してても仕方ない。教室に戻ろうぜ!

探偵部の面々は、小林に言われるまま教室へ移動した

明智

で、ホントに安見は知らないの?スギヨの財宝

安見

知らねえよ。タダの変態じゃないの?

小林

おいおい、38億の財宝だぞ!

安見

悪かったな!知らなくて。説明してくれ

小林

仕方ないなあ。説明してやるよ

昭和15年、トロロ学園の創設者、“大登呂幸太郎”は、学園創立にあたって当時の女性大実業家“金甘利スギヨ”から金100万円を借りたんだ。これは今のお金で換算すると約38億と言われている。

大登呂 幸太郎

スギヨ先生、100万もの大金をわが学園のために・・・

大登呂 幸太郎

本当にありがとうございます。何年かかろうとも、きっとお返しいたします!

金甘利 スギヨ

いいんですよ!大登呂先生の教育にかける想いに比べれば、100万円なんて大した額でないわ!喜んで学園に寄付します



大登呂 幸太郎

しかし!それではこの大登呂の男が廃ります!どうか返済させてください

金甘利 スギヨ

それではこうしましょう!100万円は学園の中の私が指示する場所に埋めてください

大登呂 幸太郎

埋める?

金甘利 スギヨ

そう!どこに埋めたかは秘密の暗号にして、この学園で代々伝えるのです。

大登呂 幸太郎

100万円の宝さがしですか!面白い!

金甘利 スギヨ

そう、いつかきっとあなたの学園のとびきり優秀な生徒が、100万円を見つけてくれることでしょう!



だが、スギヨの財宝が見つかることはなかった。その後すぐ始まった戦争で、秘密の暗号を保管していた図書館が全焼。
スギヨの暗号は、学園に伝わる伝説となってしまった・・・。これが、トロロ学園に伝わる『スギヨ財宝』の真実だ!

安見

し、知らなかった!うちの学校にそんな伝説があったなんて!

小林

オレも、このメモを見るまでは信じられなかったよ!

6.二宮金次郎像ブラ着用事件 (その1)

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