ノルは、自分の首元に手を添えると、口を開いた。
「ここはその…
恥ずかしいところだから触っちゃ ダメだ」
「恥ずかしいところ?」
思わず聞き返す島に、コクリと頷き返すノル。
「俺の惑星(ホシ)の生体は ここに神経が
集中してる」
ノルは、自身の首の白い菱形が連なったタトゥを示す。
「この部分はフェロモンを分泌する 発生した体臭は個体によって違う
他の箇所より …過敏」
成程 それで…
島は、先程ノルから感じた『良い香り』を思い出した。
個体差があるようだが、これがノルの香りなのだろう。
ふーん それにしても 過敏 か…
そう言われると 触れたくなっちゃうよね
未だ、自分の腕の中にいるノルとの距離は近い。
数センチ手を伸ばせば、触れられる。