ごくごく普通のリビングに通され、ごくごく普通の椅子を進められる。
目の前にはどこか警戒心の強い笹宮さんの妹と、何故か居心地が悪そうにしている笹宮さんの姿が。
こうして並べて見ると、この姉妹、余り似ていないようだ。似ているのはどちらも結構な美人だという事だろう。でもどっちかというと妹さんの方が上かな。
取り敢えず軽めのジャブをかける。
何しろ妹だ。親友の僕よりも間違いなく笹宮さんとの関わりが深いだろうし、その積み重ねてきた年月は十数年、どんなアクシデントが発生しても対応できるだけの自信はあるが、変な印象残して後から笹宮さんに変な事吹き込まれると面倒臭い。
真面目そうな顔をしているし、こちらも誠意を全面に押し出して行くことにしよう。