夏休み。故郷の田舎町に帰省した少年・佐倉瑛斗は一部の記憶が欠落していた。一番仲が良かった友人の顔、名前。それを、どうしても思い出せなかった。だからそれを思い出すため、瑛斗はここに帰ってきた。 取り壊し予定の母校を訪れたとき、瑛斗は出会い、そして思い出す。友人・穂高玲菜のこと。だけど、玲菜は瑛斗の記憶を無くしていて…… 触れ方を間違えば弾けてしまう、泡沫のような少女。悲しみを眠らせた少年は何を思い、どこへ進むのか。記憶を無くした二人が織りなす、悲哀で純愛なストーリー。 消えそうな想いは、悲しみに包まれる。