操から矢島達の向かった洞穴を教えられ、敬介はその付近までやってきた。

美咲や大宮と合流しようと引き返そうとした時、突然現れた蛇に驚き、入り口から続く急な坂を転げ落ちてしまう。

いてぇ。

急な斜面を猛スピードで落ちると、体中が擦り切れ、制服はボロボロになっていた。

やべぇ。
天野さんと大宮と合流しようと思ったのに、洞穴に入っちまった。

落ちてきた斜面を見上げるが、ここから戻るのは無理だと察する。

仕方ない。
2人なら絶対ここまで来てくれるだろう。
俺は、矢島さん達を探そう。

右手を強く握り、洞穴の奥へと進んでいった。

そして、敬介が洞穴に落下する少し前。

木の間に、こんな入り口があるなんて。

それに、微かに残った光力を感じる。
ここかもしれないな。

敬介が見つけたものとは違い、しっかりと装飾された入り口を発見した。

先に大宮がたどり着いたのだが、その数十分後に美咲も到着した。

形山君を待った方が
いいかな?

ああ。
少しだけ待つか。

あいつにここが分かるか微妙だな。
どうせ方向音痴だろ。

よかった。
やっぱり、前よりは仲良くなってるみたい。

美咲と大宮でそれぞれ思うところは違うようだが、敬介を待つことに決めた。

その直後……。

え!!

ん?

敬介が落下する時に叫んだ声が、洞穴の入り口の奥からここまで響き渡ってきた。

今のって形山君だよね?

だろうな。
あの馬鹿、何やってんだ。

とにかく、中に入ろう!!

ああ。

敬介の叫び声を聞き、二人はすぐに洞穴の奥へと駆けていった。

んー?

洞穴内を探索し始めてから数十分後、敬介は道の途中で頭を悩ませていた。

完全に迷った。
どれだけ分かれ道があるんだよ!!

目の前には2つの分かれ道がある。

ここまでにもいくつかの分かれ道を選んで歩いてきたが、どこかに行きつく気配を感じない。

中は暗くて見づらいからな。
しっかり観察もできない。

真っ暗な中でも、岩壁の隙間から差し込む外の光が微かに辺りを薄っすらと照らしている。

とりあえず、こっちに行ってみるか。

そろそろ手がかりくらいねぇえのかな。

…………。

正面から何かが近づいてくる音が聞こえ、敬介はピタリと足を止める。

そして、戦闘態勢に入る。

シャドー、やっぱりいたな。

そこには剣のようなものを持ったシャドーが1体、敬介をじっと見つめて立っていた。

第4章--愁いの沼編--(102話)-分かれ道-

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