僕たちと一緒に
水の世界へ旅立ってくれる
最後のメンバーは誰なんだろう?

条件に当てはまる人物に
心当たりはあるけど……。
 
 

トーヤ

アーシャかな?

カレン

違うんじゃない?
私はアーシャさんのこと
よく知らないわよ?

トーヤ

あっ、そうか。
その時の旅にカレンは
いなかったんだ。

 
 
そっか、副都攻略の時にカレンは
グランに捕まっていたんだ。

となると、王都を出発してから
サララと出会うまでの間に出会った人に
候補が絞られるなぁ。
 
 

ミューリエ

ははは、
タイムアップだ。
本人が
到着したようだぞ。

こんにちは。

トーヤ

えぇっ!?

 
 
クレアさんの転移魔法でやってきたのは
意外な人物だった。

声のした方を振り向くと、
そこにいたのは……。
 
 
 
 
 
 
 
 

シンディ

トーヤ、カレン。
久しぶり。
そちらの皆さんは
初めまして。

トーヤ

シンディさん!?

シンディ

どうやら私が
条件に合ったみたい。
一緒に旅をするからには
ベストを尽くさせて
もらうわ。

サララ

よろしくですぅ。

シンディ

こちらこそです。

ソニア

真面目すぎな
性格っぽい感じで
私としては
やりにくいなぁ。

ソニア

なんか
学校の先生みたい。

シンディ

お互い様です。

 
 
シンディさんはニコニコしながら
ソニアさんをサラッとあしらった。



――うん、これは心強い。

僕としてはシンディさんみたいに
しっかりした人がいてくれると助かる。
 
 

トーヤ

ソニアさんが暴走するのを
たしなめてくれそうだし。

ソニア

トーヤ、
なんか失礼なことを
考えてない?

トーヤ

そ、そんなこと
ないですよ!
ソニアさんの
思い過ごしですよ!

ソニア

ふーん……?

ソニア

ま、いっか。
にしても、勇者の審判者に
魔王の四天王の使い魔、
ギーマの直弟子の薬草師。
面白いメンバーね。

トーヤ

そういえばシンディさん。
サンドパークの施療院は
大丈夫なんですか?

 
 
シンディさんはサンドパークの施療院で
病気や怪我をした人たちの
治療をしている。
それと新しい薬の研究も。

サンドパークを離れたら
町の医療体制に影響が出ちゃうよなぁ。
 
 

シンディ

それはライカに
頼んでおいたわ。
彼女なら適任でしょ?

シンディ

昨日から施療院に
戻ってきてくれているの。
キミたちと旅をしたからか
薬草師としての腕が
格段に上がっていて
私も嬉しいわ。

トーヤ

そうでしたか。
ライカさんにとっては
故郷への凱旋ですね。

 
 
ライカさんは元々サンドパークで
シンディさんの助手をしていたから
町の状況のことはよく分かってるはず。

顔なじみの人たちもたくさんいるから
その点は安心だ。
 
 

シンディ

ま、本音では
もっと腕を磨いてから
戻るつもりだったみたい。
でも緊急事態だから
受けてくれたらしいわ。

トーヤ

ライカさん、
ありがとう。

ソニア

じゃ、
出発しましょう。

トーヤ

クレアさん、
隔世の門まで
転移魔法をお願いします。

クレア

はいはい。

 
 
こうして僕たちは
クレアさんの転移魔法で
副都の地下にある隔世の門へと移動した。

その後はソニアさんに導かれ、
隔世の門を通って水の世界へと
旅立ったのだった。
 
 

 
 
 
次回へ続く!
 

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