僕たちは武器を手に取り、
テムートとの戦いに備えた。
何かのきっかけがあれば
すぐにでも激突が始まりそうだ。

そういえば、
エルムに確認をしておかないと
いけないことがあるんだよね。
　
　

　
　
そっか、ここへ出撃する前に
フィッチさんからラーニングしたんだね。
ブレスであれば
遠くからカレンたちの援護が出来る。

しかもドラゴンロードのブレスは
攻撃力も範囲も大きいから
高位の魔族であるテムート相手でも
効果的に違いない。
　
　

　
　
僕は腰に下げていた布袋から
特注弾を取り出した。

指先くらいの大きさのそれは
円錐形をしていて、
鈍い金属光沢を放っている。


持ってみると
ずっしりとした重さと冷たさが
手に伝わってくる。
　
　

　
　
やがてカレンとルシードが
剣を振り上げながら
テムートに向かって駆けていった。

テムートも腰からロングソードを抜き、
攻撃に備える。
　
　

　
　
カレンのスピードと素速い剣技が
テムートを翻弄する。


一方、テムートも攻撃を確実に受け止め、
隙あらば大ダメージを与えんばかりの
パワーに満ちた一撃を繰り出している。

そしてカレンがテムートから
距離を取ると
入れ替わりにルシードが攻撃を仕掛ける。
　
　

　
　
ルシードの攻撃が
テムートにクリーンヒットした。

小さな攻撃はカレンも与えていたけど
明確に生命力を削るような一撃は
これが初めてかもしれない。


でもテムートも
これ以上の不利を生まないように
間合いを取ることに主眼を置いた攻撃を
繰り出す。
　
　

　
　
テムートの激しい攻撃に
ルシードは思わず距離を取った。

でもこの瞬間こそ、僕たちの狙い目！
　
　

　
　
僕の放った特殊弾とエルムのブレスが
テムートにクリティカルヒットした。
おそらく僕たちの動きは
想定していなかったのだろう。


炸裂した火薬の爆発力と銀の破片が
テムートの体に甚大なダメージを
与えたはず。

さらにエルムの炎がテムートの体を焼き
見るからに彼が弱体化したのが分かる。
　
　

　
　
　
次回へ続く！