僕たちはシーフギルドに案内され、
ギルドマスターのグロフさんと会った。
彼の話によると、
ハテノ村のカリブさんは
ここの前ギルドマスターだったとのこと。
それならシーフギルドの人たちに
大きく協力してもらえるかも。
僕たちはシーフギルドに案内され、
ギルドマスターのグロフさんと会った。
彼の話によると、
ハテノ村のカリブさんは
ここの前ギルドマスターだったとのこと。
それならシーフギルドの人たちに
大きく協力してもらえるかも。
私たちの情報を
知っていたなら
もっと優しく受け入れて
ほしいものね。
私たちにも色々と
事情がありまして。
それに一般メンバーは
何も知りません。
お許しください。
ま、いいけど。
ところで
あなた方は帝都を
潰しに行くと
聞きましたが?
はい。その通りです。
それなら我々と
利害が一致します。
可能な限りの情報を
お知らせしましょう。
利害?
えぇ、私たちは
今の皇帝に対して
反感を持っています。
皇帝にギルドが
解散させられたとか?
えぇ、そうです。
このギルドは
抵抗勢力として
水面下で再組織したもの。
ちなみにカリブ殿は
表向きの責任を取るため
引退させられたのです。
ただ、今もその影響力は
健在ですよ。
そうでしたか……。
我々は皇帝に
一矢報いるために
こうして影で力を
蓄えてきました。
で、ちょうどいい
タイミングで、
矢面に立ってくれそうな
私たちが現れたから
利用しようってワケね。
身も蓋も
ない方ですね……。
ソニアさんの言葉に対し、
グロフさんは苦笑した。
ホントにソニアさんはストレートだなぁ。
いいわよ、別に。
踊ってあげる。
どうせ帝都を
叩き潰すんだし。
ソニアさん、
勝手に話を進めないで
くださいよ……。
あはは、ゴメン。
でも、私たちがそれを
やろうとしているのは
事実だから
いいんじゃない。
ティアナさんまで……。
ま、しょうがないさ。
コイツと一緒に旅を
することになったのが
運のつきだ。
う、うん……。
ありがとうございます。
では、帝都について
戦略上の障害を
お話ししましょう。
そう言うとグロフさんは
机の下から地図を取り出して
その場に広げた。
そこにはこの周辺と思われる
地形が描かれている。
ここが現在地、
首都のブロッコです。
そして北にあるのが
帝都のヨスです。
帝都は難攻不落です。
天然の岩山を削って作った
古代都市を利用して
出来ているらしいですね。
おっしゃる通り。
その防御力は
言うまでもないでしょう。
山ごと消せばいいとか
言わないよな?
そうしてほしいの?
いや……。
やぶ蛇だったとでも言わんばかりに
視線を逸らして口ごもるルシード。
でも意外なことに
ソニアさんは首を横に振り、
そんなルシードの提案を拒絶する。
ダメダメ。
それだとこの世界に
影響を及ぼしている
『地の欠片』まで
消滅させかねないから。
地の欠片?
グランの手下は
それを使って
世界のバランスを
崩してるの。
各世界で
同じようなものを使って
悪巧みをしているはずよ。
それを取り返さないと
いけないわけですね。
そういうこと。
そうだったのか。
バランスを崩している元凶というのは
そういう道具だったのか。
――もっと早く
教えてほしかったような気もするけど。
次回へ続く!