女の子とそのご両親の
治療を終えた僕たちは
そのまま数日くらいそこへ滞在した。
放って旅立つことは出来ないからね。
そして投薬や診察を続けたかいもあって
3人は順調に回復していった。
これなら何日か分の薬を置いていけば
もう旅立っても大丈夫かな。
女の子とそのご両親の
治療を終えた僕たちは
そのまま数日くらいそこへ滞在した。
放って旅立つことは出来ないからね。
そして投薬や診察を続けたかいもあって
3人は順調に回復していった。
これなら何日か分の薬を置いていけば
もう旅立っても大丈夫かな。
カリブさん、カイさん、
スノちゃん。
僕たち明日の朝に
旅立とうと思います。
そうかい。
世話になったな。
治療費はいつか必ず
お支払いします。
いえ、宿泊費と
相殺ということで
構いませんよ。
行っちゃヤダよ!
みんなこの村で
一緒に暮らそうよ!
ゴメンね。
そういうわけにも
いかないんだ。
うぅ……。
ところでトーヤさん。
この村を出たら
どこへ向かうご予定で?
首都へ行こうと
思ってます。
ふむ……。
カリブさんは僕の言葉を聞くと
軽く俯いて
何か言いたげな顔をした。
首都に何か
気がかりなことでもあるのかな?
あっしは首都で
暮らしていたことが
あるんですがね、
あそこは無法地帯だ。
失礼ながら
皆さんのような
その……。
お人好しが行くのは
オススメできない、と?
ソニアさんのその言葉に
カリブさんは苦笑しながら頭をかいた。
明確に同意はしていないけど、
まぁ、そういうことだよね。
でもそれが事実だって
僕たち自身も分かってるし、
恩を受けたカリブさんとしては
頷くわけにもいかないから
そういう曖昧な反応になるよね。
あの街では力こそ正義。
やったもん勝ち。
やられる方が悪い。
そういうところでして。
それと衛兵には
お気を付けなさい。
絶対に逆らっちゃ
いけません。
街ン中にいる小悪党とは
別の次元の
厄介な連中ですので。
ご忠告、
ありがとうございます。
肝に銘じておきます。
せめてご恩返しに
こちらを持っていって
ください。
カリブさんは懐から手のひら大の
長方形の板を取り出した。
そこには何かの文字と模様が
描かれている。
通行手形かな?
盗賊(シーフ)ギルドを
お探しなさい。
あっしはかつてそこに
所属していましてね。
それを見せれば
きっとギルドの連中が
助けてくれるでしょう。
お気遣いいただき
ありがとうございます。
あっしらの受けた
恩に比べたら
屁みたいなもんでさぁ。
皆様、どうか良き旅を。
こうして僕たちは
カリブさんたちに見送られ、
ハテノ村を出発した。
次に目指すは首都ブロッコ。
良くない話を聞いているけど、
実際にはどんな町なんだろうな……。
次回へ続く!