翌朝になり、荷物をまとめた僕たちは
近くにある村へ向かって歩き出した。
その間には何度かモンスターが
襲ってきたけど、
その度に前衛を務めてくれている
カレンとティアナさんが中心になって
それらを退けてくれている。
もちろん後衛の僕やルシードだって
サポートはしているけど。
翌朝になり、荷物をまとめた僕たちは
近くにある村へ向かって歩き出した。
その間には何度かモンスターが
襲ってきたけど、
その度に前衛を務めてくれている
カレンとティアナさんが中心になって
それらを退けてくれている。
もちろん後衛の僕やルシードだって
サポートはしているけど。
もうすぐ村に着くはずだ。
そうなんだ?
意外に近かったね。
これなら夕方までに
情報収集を終えて
村を出発できるかも
しれませんね。
宿に泊って
しっかり休んでからでも
いいんじゃない?
村の名物料理があれば
それも味わってみたいし。
ま、そこは状況次第ね。
ですね。
そんな話をしていると、
程なく前方が開けてきて
家々が見えてくる。
人の姿も見える。
どうやら僕が想像していたよりも
大きめの村みたいだなぁ。
僕たちは何の変哲もない旅人として
村の中へ入った。
あくまでも堂々と。
変に意識してキョロキョロしていると
むしろ不審に思われちゃうしね。
僕たち以外にも
旅人の姿が
多く見られますね。
街道の宿場のひとつとして
機能しているのかもな。
道標や郊外へ延びる道が
そんな感じだし。
それなら私たちみたいに
余所者がいても
目立たないから好都合ね。
情報収集をしても
不自然ではないしな。
じゃ、このあとは
どうしようか?
俺は酒場や食堂で
情報収集してくる。
ソニアさんもルシードと
一緒に行ってくれますか?
オッケー♪
僕たちは市場や商店で
情報を集めます。
それと宝石を売って
この世界の通貨を
手に入れてきます。
するとソニアさんは
小さく『あっ』と声を漏らし、
手をポンと叩いた。
そっか、おカネがないと
何もできないもんね。
はい。
だから持ち運びしやすくて
換金しやすい宝石は
旅で重宝するんですよ。
砂金なんかもいいよね。
地域によって通貨が
異なる場合でも宝石や
貴金属なら一定の価値で
取引されますからね。
共通通貨みたいなものです。
ただ、取引価格は
地域や政治情勢など
様々な要因で変わるので
価格差を利用して売買し
利益を得る商人もいます。
なる~。
旅に関してはみんなの方が
知識も経験もあって
助かるな。
まー、宝石じゃなくても
何かの道具や薬を売れば
多少のおカネには
なるでしょうけどね。
旅で路銀を工面する
知恵ですね。
じゃ、昼食時になったら
村の出入口に集合な。
了解。
こうして僕たちはそれぞれに行動を
開始しようとした。
その時だった。
どこからかかすかに響いてくる地鳴り。
それは次第に大きく怒濤の如く押し寄せ、
それと同時に空気が、世界が震え出す。
最初は小刻みに軽く揺れる程度
だったけど
ふとした瞬間から
立っていられないくらいに
地面が激しく踊る。
わわわっ!
地震かっ!?
魔法で意図的に
揺れている感じじゃ
ないみたいね!
…………。
村にいた人たちも
半ばパニックになっているみたい。
家から飛び出してきたり
頭を押さえてその場でうずくまったり
遠くからは女性の悲鳴や
子どもの泣き声なんかも聞こえてくる。
鳥なんかは一斉に木から飛び立って
空が生きているみたいにうねる。
その後、地震はしばらく続き、
ゆっくり収まっていった。
それにしても大きな地震だったなぁ。
しかも突然の出来事だったから
ビックリしちゃったよ……。
次回へ続く!