隔世の門と様々な世界との関係――。
王都に戻った僕たちは
女王様やほかのみんなも集まった中で
あらためてソニアさんから
詳しい話を聞いた。
隔世の門と様々な世界との関係――。
王都に戻った僕たちは
女王様やほかのみんなも集まった中で
あらためてソニアさんから
詳しい話を聞いた。
なるほど、
実に厄介な話だな。
総力戦を仕掛けようにも
これでは難しいな。
属性が合わなければ
その異世界には
いけないわけですからね。
少数でも勝ち目のある
戦略か……。
勢力の限られていた
グランにとっても
好都合な話だな。
まるで狭いダンジョンで
敵を迎え撃つような
ものだもんね
ですね。
でもこれは逆にいえば
侵攻スピードは
遅いということでも
あるでしょうけど。
攻めるも守るも
勢力は限られるからな。
そうとも言いきれんぞ?
その時、ロンメルが即座に割って入った。
何か言いたいことがあるみたい。
彼のことだから
何か理があってのことなんだろうな。
どういうこと?
確かに異世界からの干渉は
限定的かもしれん。
だが、その世界の住民を
計画に組み入れたとしたら
どうなる?
あ……。
どんな世界でも
破壊や侵略、
滅亡を望む者が必ずいる。
そいつらと協力をすれば
侵攻スピードは
格段に上がる。
その通りだな。
それを考えれば
うかうかして
いられないだろうな。
だが、それを言うなら
各世界には我々の協力者も
いないとも限らないという
ことでもある。
どっちの陣営も
あまり他力本願は
考えない方がいいかもね。
確かにな。敵の攻撃力を
下げる魔法より
自分の攻撃力を上げる
魔法の方が
効果は確実だもんな。
それで属性なんだけど、
無属性を除くと
全部で12種類。
地・水・火・風・空・虚・
光・闇・生・死・天・獄。
思っていた以上に多いな。
そう?
私はもっとあるのかと
思っていたけど。
そして各属性を
知るアイテムはこれ。
ソニアさんは
宝石のような塊を取り出した。
特に加工されているような感じはなくて
採石場から砕いて
そのまま持ってきたような無骨な感じ。
これを持って念じれば
対象の属性が
頭に伝わってくる。
ではでは、
それは私が受け取って
使いやすい形に改良を
してみましょう。
量産化もな。
じゃ、これはあなたに
渡すわね。
ソニアさんは塊をセーラさんへ渡した。
するとセーラさんは早速それを持って
部屋を出て行った。
きっと今からすぐ作業部屋で
分析や加工をするんだろうな。
一刻を争うんだから当然だよね。
ちなみに訊きたいのだが。
なに?
自動人形はどうなる?
行き来は自由か?
…………。
そうですね。
もし私が常にパーティに
加わることが出来たら
大きな戦力になれると
思います。
そっか、アーシャさんは自動人形だから
厳密には生物ではないもんね。
でもそうだとしたら
作られた存在である僕はどうなるの?
確かソニアさんは
僕の属性は無属性だと言った。
それってつまり
神様から与えられた命とは違うわけで、
生物としては認められないとか……。
次回へ続く!