僕たちはアンデッドや
自動人形の兵団を一掃し、
副都の奥への進軍を再開させた。
その後もアンデッドや自動人形が
襲ってくることはあったけど、
数も頻度も大したことはなかった。
そしていよいよお城のある島へと辿り着き
僕たちはそこへ上陸する。
するとそんな僕たちを
待ち受けていたかのように
モンスターの群れが襲いかかってくる。
それはかつて陸走船や
ウエストサイドへ向かう途中で戦った
モンスターとよく似た連中だ。
僕たちはアンデッドや
自動人形の兵団を一掃し、
副都の奥への進軍を再開させた。
その後もアンデッドや自動人形が
襲ってくることはあったけど、
数も頻度も大したことはなかった。
そしていよいよお城のある島へと辿り着き
僕たちはそこへ上陸する。
するとそんな僕たちを
待ち受けていたかのように
モンスターの群れが襲いかかってくる。
それはかつて陸走船や
ウエストサイドへ向かう途中で戦った
モンスターとよく似た連中だ。
皆さん、
気をつけてください。
あれは薬によって
作り出されたモンスター
かもしれません!
えっ?
トーヤくんもあいつを
見たことがあるの?
えっ?
どういうこと?
僕も戦ったことが
あるんだよ!
そうなのっ!?
おそらくは各地で
実証実験を
してたんだろうな。
ご明察ですよ。
っ!?
その声がした方をよく見ると、
そこには人影があった。
彼は前方の建物の屋上に佇んでいて、
華麗な身のこなしで地面へと飛び降ると
こちらへ歩み寄ってくる。
私はスアラ。
貴族院に所属する者です。
今回は私がお相手
させていただきます。
ふーん、いい度胸ね?
たったひとりで私たちに
立ち向かうなんて。
それともモンスターの
集団でも呼ぶ気?
でも所詮はザコ。
いてもいなくても
変わらないわよ?
レ、レインさんの方が
悪人に
見えるんですけど……。
デモンキラーですか。
さすが自信
たっぷりですね。
ただ、確かにあなたは
その自信に見合う実力を
備えています。
決して
ビッグマウスではない。
な、なんか素直ね……。
気味悪いんだけど。
でもそれを知ってて
何も対策を
取っていないわけが
ないでしょう?
はぁああぁ……。
スアラは空中に印を結んで
何かのスペルを唱え始めた。
彼の全身から異様な邪気が漂い始め、
魔法力も高まっていく。
それとともに地面には魔方陣が浮かぶ。
っ!? マジかよっ!?
タック? どうしたの?
っ!?
タックさんの顔が真っ青になっていた。
こんなタックさんの姿を見るのは
初めてだ。
何が起きようとしているんだ?
……スアラが
使おうとしているのは
禁呪だ!
えっ?
しかもこれは死者の魂を
いくつも呼び出して
融合させる魔法。
強さはその魂の持ち主の
総計以上になる!
なっ!?
ヤバイぞ、これは……。
融合させる魂の
質にもよるが
世界最強のアンデッドが
出現するのは間違いない!
で、でもっ、
禁呪を使うと
灰になっちゃうんだよね?
ジフテルのように!
…………。
いや、それはアイツが
人間だったからだ。
おそらくアイツは
それなりの実力を
持っている魔族。
禁呪の制御に耐えうる
存在だろう。
そんな……。
そういえば貴族院は古代の魔法や技術を
脈々と継承していると聞いたことがある。
お父様やギーマ老師の作り上げた
不老不死の薬の製法も
そのひとつになろうとしているんだろう。
しかも当然、貴族院のメンバーは
特民や上民たちで構成されているから
力や魔法力だって
魔族の中でもトップクラス。
つまりそれらを自在に扱える
素質や環境もある。
さすがは博識ですね、
賢者デタックル。
でも少し誤解が
あるようですので
補足しておきます。
誤解だとっ?
アンデッドが出現する
わけではありませんよ。
私の体を触媒にして
私自身が力を得るのです!
……そしてこれには
さすがに私の体も
耐えられません。
最初で最後の奥の手。
自分が死んでしまうのに
なぜそんなことをっ!
勇者とその一行を
葬ったという名声が
永遠に残るからですよ。
きゃははははっ!
……狂ってる。
さぁ、そろそろ宴の
始まりです。
スアラの体が黄色い光を放ち始めた。
それとともに
死の臭いが魔方陣の中から漂い始める。
そして青白い色をしたヒトガタの光が
ゆっくりと浮かび上がってくる。
おそらくあれが呼び出された魂なんだろう。
…………。
っ!? あれはっ!
う……そ……。
アレスくんたちはその魂を見て
一様に驚愕していた。
どうしたのだろうか?
次回へ続く!