僕たちは4つのグループに分かれて
反転攻勢に出ることになった。

すでに僕を含めた何人かは
所属が決まっている。
残りのみんなはどこに入るのかな?
 
 

クリス

平界守備グループは
ボクたちだけで充分だ。
あとは兵を総動員して
守備をする。

クリス

ボクたちの世界は
ボクたちの手で
守らなければな。

エレノア

翼人族の騎士団も
総動員するわ。

クレア

平界守備グループは
それで確定でいいでしょう。
そもそも平界なんて
どうなろうと
知ったことじゃないし。

トーヤ

クレアさん……。

クレア

ふふ、冗談よ。

レイン

アンタが言うと冗談に
聞こえないんだって。

クレア

平界を見捨てはしないわ。
そんなことをして
あなたを本気で怒らせると
大変だもの。

クレア

その時は逆上して
魔界を滅ぼす気でしょ?
ね、デモンキラーさん?

レイン

はいはい、その通り。

 
 
クレアさんとレインさんって
仲がいいのか悪いのか、
よく分からない関係だよね。

友達には違いないんだろうけど、
どこか緊張感が漂っているような。
ライバル同士というのもちょっと違うし。


お互いに実力は認め合っていて
ピンチにはきちんと助け合うんだけど、
普段はサバサバしてるというか……。

そうだ、同盟関係みたいな感じかな?
 
 

ロンメル

俺はトーヤと一緒に行く。
主従関係にあるからな。

エルム

僕も兄ちゃんに
同行します。

トーヤ

うん、お願いするよ。

 
 
そうだよね、僕たち3人は一緒だよね。
それにこのふたりがいてくれると心強い。


ロンメルは知識と経験が豊富で
機転が利く。
手下のヴァンパイアを動員すれば
集団戦にも対応できる。

エルムのラーニングは
万が一の時に頼りになる。
もちろん、無理はさせられないけど。


だからこそ、このふたりは
臨機応変な対応が出来るという意味で
遊撃グループと性質が合う。
 
 

セーラ

私は王都守備グループに
入らせてもらいますぅ。

セーラ

魔法が使えない今は
物理攻撃の得意な私が
そこへ入るのが
最適だと思うので。

サララ

あのっ、私も王都で
ご主人様と一緒に
行動したいです……。

デリン

ふん、好きにしろ。

サララ

は、はいっ!
ありがとうございます!

 
 
良かったね、サララ。
デリンさんと一緒のグループに入れて。

セーラさんも物理攻撃なら
大きな戦力になるもんね。
兵士さんの武具もメンテナンスできるし。
 
 

タック

オイラはアレスと一緒だ。
それが審判者としての
役割だからな~♪

アレス

よろしくね、タック!

ビセット

当然、私もアレス様と
一緒のグループに。
ぬふふふ……。

タック

お前は来んなよ……。

ビセット

いやんっ♪
タック殿の意地悪ぅ。

 
 
あはは、ビセットさんは変わらないな。

でも、僕のグループに入らなくて
ちょっとホッとしたかも。
ベタベタと体のあちこちを触ってきて
苦手だからなぁ。



口には出せないけどね……。
 
 

ブラック

では私もアレスと
ともに行動するとしよう。
もしもの時は最大の力で
暴れてやる。

ティアナ

あら? あなたは
もしかしてドラゴン?

ブラック

ぬ? おぬしはまさか
ドラゴンマスターか!?
生き残りがいたとは……。

 
 
ブラックさんってドラゴンなの?
外見上は僕たちと変わらないのに。


――そうか、姿を変えているんだね。

でもティアナさんは
ドラゴンマスターだから
すぐに気付いたんだ。
 
 

ティアナ

うん、決めた!
私は副都攻撃グループに
入らせてもらうわ。
彼の力を引き出せるし、
暴走も食い止められる。

アレス

それは助かります!

ブラック

う……ぬ……。
ドラゴンマスターとは
厄介なヤツがいたものだ。

ティアナ

それに副都の連中には
酷い目に
遭わされているから。
たっぷりお返しをしないと。

レイン

私はアレスと一緒ね。

タック

お前も一緒かよ~?

レイン

誰かさんは肝心な時に
役に立たないでしょ?

タック

うるせ~!

ミリー

私もアレスに
お供しますっ!

 
 
レインさんとミリーさんは
アレスくんと一緒だよね。

これも当然の流れかな。



あと残っているのは――と、
周りを見回すと、
アポロが僕に駆け寄ってきて
肩を組んでくる。
 
 

アポロ

俺は今度こそ
トーヤと一緒だ。
やっと恩返しが出来るぜ!

ユリア

私も協力させてもらうわ。
よろしくね、トーヤくん。

トーヤ

アポロ、ユリアさん……。

ライカ

わ、私もトーヤさんと
一緒に行きたいですっ!
お願いします!!

トーヤ

ライカさん……?

 
 
珍しくライカさんは自分の意思を
強く主張している。
どうしたんだろう……?

でも僕と一緒に来てくれるなら心強いし、
よく見知った相手だから安心だ。


――こうして編成は次のように決まった。
 
 
 
 
 
 
 
 


  
~王都守備グループ~
 

ミューリエ

※全軍総司令&
グループリーダー

デリン

※グループ副リーダー

セーラ

※後衛&兵站部隊長

サララ

※後衛

 
 
 
 
 
 
 
 


  
~平界守備グループ~
 

クリス

※グループリーダー

エレノア

※グループ副リーダー

 
※そのほか、
 平界多国籍軍、翼人族騎士団など
 
 
 
 
 
 
 
 


  
~副都攻撃グループ~
 

アレス

※全軍副司令&
グループリーダー

タック

※グループ副リーダー

シーラ

※グループ参謀

レイン

※前衛

ビセット

※前衛

ミリー

※前衛

ブラック

※後衛

ティアナ

※後衛

 
 
 
 
 
 
 
 

 
  
~遊撃グループ~
 

トーヤ

※グループリーダー

クレア

※全軍参謀&
グループ参謀

ロンメル

※グループ副リーダー

エルム

※後衛

ライカ

※後衛

アポロ

※前衛

ユリア

※前衛

 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 

トーヤ

でもなんか
王都守備グループが
手薄な気がしませんか?

アレス

確かにそうだね。
総攻撃を受けかねない
状況だから、
誰か回った方が……。

クレア

心配ないわ。
ほかにもそのグループに
加わってもらう人が
いるから。

トーヤ

誰なんです?

――私だよ。

 
 
その時、隣の部屋と繋がる内ドアが開いて
声の主が入ってくる。

その人の姿を見て
女王様とクレアさん以外の全員が
驚きの声を上げた。
 
 

 
 
 
次回へ続く!
 

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