さあ、白黒はっきり付けましょう、赤だけにね

いや、意味がわからん!!

みなさん、武力による解決をお望みのようですね。ですがここは往来。町のど真ん中です

ど真ん中と言えば、思い出します。ど真ん中プロレス。かつて長州力が設立した
WJプロレスのことを。

しかし、それはどうでもいいこと

それでは誰が赤で赤じゃないのか決めるために勝負をしましょう!何がいいですか?審判を務めますよ!!

事前に決めてねーのかよ!!

だが、男は内心焦っていた。
もし、荒事となると、自分が不利になる可能性があった。

まず、ウサギ耳の女
あの凶暴さはまさしく自信の現れ
よほどすごい物を持って居るに違いない
実際、胸はすごい。

そして小さい角の生えた女
やつの口から呪術という言葉が聞こえた
今の世の中、呪術なんて使える奴は大変珍しい。

そして相手を灰にできるということは古代呪術
原初の火を継承していなければ使うことはできない

そして、ケモノ幼女

かわいい 



この三人を相手にして、果たして自分は勝つことができるのか?
もし、力任せの戦いなら自分は勝てなかったかもしれない。
ならばこそ、ここで青き貴婦人フローレンス・ゴンザレスⅡ世の介入は僥倖だったといえる。

ま、テキトーにじゃんけんでも提案して・・・

ん?

まてよ・・・よくよく考えたら

男は思った。
別にここで白黒つける必要はなく全員が”赤”でも
いいのではないかと。

どうせ”赤”になったら一人で旅にでるわけだし
だったら全員仲間ということでいいんじゃないか?

顎引き裂いてクソ詰め込んでやるからな!!

こいつは凶暴だが
もし仲間として連れて行くなら頼もしい。
それにオッパイがデカイ。

我が体に流る古の焔よ、この世界を焦がし尽くす原初の蛇を呼び覚ませ!

こいつも物騒だが
呪術を使えるというのは凄いことだ
言ってることは厨二くさいが、呪術師というのはこんな感じなんだろう。
あとオッパイは小さい

おにゃか空いたニャ

うん、かわいい

よし決めたぞ

俺は自分に正直に生きる。

こいつらを仲間にして、一緒に冒険して、スケベなことがしたい!

俺はスケベなことがしたいぞおおおおおおおお!!

皆待ってくれ!!

なんだテメェ!お前から先に◯してやろうか!?

いや、その・・・

いや、そうじゃない!皆話を聞いてくれ!

まず先にあの乳兎を殺してから、次にこの男を殺そう

ZZZ

俺は皆が”赤”を名乗ってもいいと思ってる

はぁ?何いい出してんだコイツ?

乳兎の視線がアイツに向いたな・・・今のうちに

むにゃむにゃ

俺はずっと自分だけが、運命に選ばれし者だと思っていた。

だが、この町に来るまでずっと一人で旅をしていた。

そして、ひょんなことではあるが・・・こうして運命に選ばれし者に出会えたことは、まさしく運命なんじゃないかって

だから、俺達は争うべきじゃなく、運命に選ばれし者同士で仲良くしないか?
というか、運命に選ばれし者同士、一緒に旅をしないか?

・・・

・・・

・・・

たのむ!口車に乗ってくれ!!

うん、いいよ!

よし!かかった!!

じゃあお兄ちゃんはワタシとお友達ねー!

ああ、お友達だ、かわいいケモ幼女よ

・・・

・・・

・・・

おっ、好反応

そうね、私もここまで一人で来たけど
”赤”ということに拘る必要はないわ。
運命に選ばれし者、その事実は変わらない

ああ、そうだぜ!”俺達”は選ばれたんだ、だから皆が”赤”であり運命に選ばれし者なんだ!

まあ、そういうことにしておこう

というわけなんだけど

へーへー、こちとら興が冷めましたよ。

まあ、私も運命に選ばれたあの日から今日まで、一人だったことには変わらない。

まあ、選ばれたものどうし、よろしく頼むよ!

ああ!みんなよろしくな!!

こうして、後の世に語り継がれる
運命に選ばれし者 ”赤の一味”が結成されたのだった。

フローレンス・ゴンザレスⅡ世は予約していた歯医者に行ったので既に居なかったが。

きっと今日の日のことを忘れないだろう。

第三話 運命に選ばれし者 ”赤”

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