またまたご覧いただきありがとうございます。
前回に引き続きテーマは今回も一本です。そして、前回のテーマにも関連のある内容です。

『式神』とは?

まず初めに…
式神については、式鬼(しき)、式鬼神(しきがみ)と言った呼び名・表記もあることをご承知おきください。

式神と言ったら、まず思い浮かべるのは陰陽師ではないでしょうか。かくいう私も、映画にもなった夢枕獏の著作である『陰陽師』のイメージが式神のイメージの原点です。その他の漫画・アニメ作品にも多大な影響を与えていると思います。具体的にはどういうイメージかというと…

上記のような依り代(よりしろ)と呼ばれる人型の紙に、術者が念を込めたり力を与えたりして作り上げた存在。そんなものが式神だという認識でしょうか。そういったイメージであれば、それはやはり作られたイメージでしょう。実際には、『よくわからない』存在であったと言います。まあ、少し違った言い方をすれば、『謎に包まれていた』ということでしょうか。

ちなみに、依り代(よりしろ)という言葉は、先ほどの紙の人型、神社などに祭られる御神体、幽霊や神などが憑依する人など、物や人を問わず幅広く指します。

安倍晴明などには、夫婦の鬼である、前鬼・後鬼を従えていたといいます。陰陽師以外にも性空上人(しょうくうしょうにん)や役小角(えん のおづの)といった僧侶や修験者もいたということです。そしてここで紹介した人物に従えていたのは鬼神、すなわち鬼やそれに準ずる人ならざるものたちであったそうです。

そして、そういった鬼たちがそのままの姿で人前を歩くことはできなかったため、童子の格好に化けるのです。

話は変わりますが、式神の正体はわからないということでしたが、妖(あやかし)退治で討伐したものや、付喪神、怨霊、生霊、法力や呪術で作り出した人工的なものもあったとされています。例外として、安倍晴明が使役したという十二神将のような存在もあります。(十二神将というとバサラ=金剛力士、インダラ=帝釈天が有名です。)そしてこれも仏教へのヒンドゥー教の神の流入、融合でもあります。

 結論から言うと、式神と一言で形容しても千差万別、様々な形態があるため『こういうものである!』とどのような存在であるかを説明するのは非常に難しいことであり、そもそもひとくくりにする必要もないのではないでしょうか。
 一番簡単な説明は、『特定の人物に仕える人ならぬ存在』になり、その理解で構わないのでしょう。

さて、物語も日常パートがほとんどなくなりちょっと登場人物たちの絡みが少なくて寂しいと思ってるんじゃないでしょうか。やっと非日常編に入ったばかりなのでしばらくはこの調子が続きますのでご了承ください。

今回もご覧いただきありがとうございました。

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