ナンテユーノ教授の屋敷には、シアンとマゼンタの他にも教授の教え子だった者たちがいた!!

スカーレット

スカーレットよ!

キャナリー

キャナリーだよっ!!

カスタネット

カスタネットだ!

安見

こんなにたくさん生徒が屋敷に招かれていたのか?

マリア

いったいどういうこと?

スカーレット

あれぇ?あんた達まだ聞いてないの?

キャナリー

ナンテユーノ先生がついに『真正奥義書』の秘密を説いたんですよ!

マリア

ええっ!本当!?

安見

なんだよその『真正奥義書』って・・・

ナンテユーノ教授は普段は古典文学を教えているけど、本来の専攻は近代魔術史。特に近世の秘密結社や魔術組織については、世界的な権威よ。

『真正奥義書』は、1888年にロンドンで結成された秘密結社『黄金の夜明け団』が作成した地獄の悪魔を呼び出す黒魔術の本のこと・・・

長く謎だった悪魔の呼び出し方が分かれば、この分野の研究が大きく進むのは間違いないわ!

安見

なるほど!そうだったのか!さすがに俺の指導教授だけはあるな!

カスタネット

夕食のときにでも詳しい説明があるはずだ

スカーレット

久しぶりに先生にお会いできるのは楽しみね!

お食事の用意ができましたよ!!

メイドさんの案内で一行がダイニングに進むと、豪華な夕食の並ぶ席の中央に、穏やかな顔の初老の紳士が座っていた。ナンテユーノ教授だ!

ナンテユーノ教授

みんな、久しぶりだね!

安見

先生!お久しぶりです!

123.トロロ島の殺人 (その2)

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