美咲からの連絡を受けて、

別の事件現場に移動することになった敬介たち。

三幻僧の襲撃の可能性もあるため辺りを警戒する。




一方、

敬介らを尾行している島本と杉山は途中で、

半年前に失踪した幻重に良く似た姿をしている、

土田大悟という男を発見する。

間違いなく土田ですよね?

ああ。
だが、なぜやつも形山と大宮の跡をつけているんだ。
ますます、訳が分からん。

繁華街を抜けても、

特に変わった動きはなく尾行は続いている。

この方向だと、
また別の失踪現場に行きますよ。

そうだな。
そこに到着したら事情聴取だ。

民家の塀に身を隠しながら道を覗き込み、

細心の注意を払う。

そして、

敬介は前から抱いていた疑問について、

大宮に聞くことにした。

さっき、
お前の質問に答えたんだから、
次は俺が聞くぞ。

何だよ?

俺と天野さんが最初に三幻僧に襲われた時のことを詳しく知ってたみたいだが、その時にお前は隠れて観ていたのか?

その話か。
ああ、観てたぜ。

どうして、加勢にこなかったんだ?

それは……。

大宮が敬介の問いに答えようとした瞬間、

背後で爆発音がした。

これは!!

やっぱり見張られていたか。

爆発音はもちろん近隣の住民にも聞こえ、

民家の窓から外の様子を探る者や、

家から慌てて飛び出す者もいた。

公園で遊んでいる子供たちや通行人たちは、

慌てて爆発とは逆の方向へと走り出す。

くそっ!!
また爆発だなんて、
いったいどうなってんだ!!

爆発現場に行きますか?

いや、
この騒ぎならすぐに警察官がくるはずだ。
尾行を続ける。

しかし、

爆発の騒ぎで敬介や土田を見失ってしまう。

しかたない。
二手に分かれて探すぞ。
まだ近くにいるはずだ。

了解っす。

島本と杉山は、

騒がしくなった人混みの中、

それぞれ別方向へと走り出した。

とりあえず、
人混みからは避けれたな。

ああ。
万が一戦うことになっても、
あんな住宅地のど真ん中じゃあ危険だからな。

だが、
このままだと追い続けてくるぞ。

それでも、
なるべく人の少ない所へ行くんだ。

敬介が走り出すと、

大宮も一呼吸置き、後に続いて走り出す。

2分程して、

先程まで敬介達がいた所に男が一人現れた。

逃げても無駄なのに。

さて、狩の始まりだ。

第2章---三幻僧編---(47話)-尾行開始③-

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