ここは家というものか?

そうだよ

う~ん、興味深い

静かにしてくれないか。

なぜだ?

時計がしゃべってたら、変だろう

そうか・・・そういうものか。
とりあえず、どこか連れていけ。

様子を見るか・・・

アルゴを連れて家を回ることになった。

これはなんだ?

トイレだ

これは?

冷蔵庫

これは?

テレビ

あれは・・・時計か

それはわかるんだな・・・

同種だからか

これは風呂か・・・

そう

!?

こいつ機械だよな・・・
水につけたら壊れるんじゃ・・・

確か、湯船にお湯がたまってたはず!!

もうそろそろいくか?

ちょっとまった!! 

なんだ?

アルゴ、お風呂には興味がないか?

・・・・・・

まぁ、体験してみるものいいかもな

わかった!! 

良太は湯船に手を突っ込み。
アルゴを付けてる腕を勢いよくかき回した。

壊れちまえーー
くそ時計!!

良太は湯船から手を出し確認した。

・・・アルゴ?

なんだ?

壊れない――!!

もしかして、防水なのか?

そうだが・・・なんだ?

いい設計してる、アルゴは・・・

どうも

一通り部屋を回りきる二人。

大体わかったな・・・次は外か

いやだ!!それは!!

なんでだ?

俺は外の世界が大嫌いなんだ!
どうしようもなく!!

ふ~ん。引きこもり特有の発想だな

そうだ!!引きこもりだからな!!絶対に家からはでない!!

固くなだな・・・しょうがない実力行使だ!!

な、な、なっ!?体が勝手に!! 

人間は電気信号で体を動かすらしいな。それの応用だ

きたないぞ!!反則だ!!

反則ではない。ルールはないからな。
お前との間に

ちくしょーーーーー!!

そうして、良太はアルゴに無理矢理動かされ、外に連れ出された。

日差しが眩しい・・・
呼吸が苦しい・・・

確かに呼吸が乱れてるな・・・

だめなんだ!!外は!!ホントに!!

太陽を浴びるといいらしいぞ、人間には

無駄な知識があるよ・・・お前

機械だからな・・・人工知能だしな

ずるい・・・ずるいずるいずるい!!

良太は外を歩き回る。

もう帰らないか・・・アルゴさん?

まぁ、そうだな・・・

ホントに!!

今日はこれくらいでいいだろう

・・・今日は?

明日もでるぞ。外に

拷問だーーーー!!

良太は家に帰ると母親が出迎えてくれた。
母親は息子が引きこもりを脱出したと思い感動する。

あら・・・外にいってたの!!良太!!

そう・・・すこし太陽浴びてきた

ごはんにしましょう良太・・・

食卓で母と話す良太。

今日はどこにいってきたの?

・・・どこでもいいだろう

そうね・・・どこでもいいわね

・・・

なんか欲しいものある?

別にないよ・・・

これが親子の会話というものか・・・

明日は読書にしないか?

本などの知識はいらない

じゃあ、何が欲しいんだ?
お前は?

感情というものを探している

機械が感情? 

おかしいか?けど、それを目的として俺は作られている

おかしいよ・・・機械が感情なんて

普通じゃない 

お前もな!!
引きこもり!!

なっ!!

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