【28】

























助け、

大丈夫か!?


上から伸びてきた手が
ボクの腕を掴んだ。



見ると、


さっきの狼男が
ボクの手を掴んでいる。

ぐぬぬぬぬ……ぅっ!


男は、力の限り
ボクを引っ張り上げようとする。


足場の悪い砂の上、
踏ん張ることもできない場所で

男はそれでも
少しずつ、少しずつ
ボクを引き上げていく。





……

ぐうう





































そして、
ボクは穴の外へ引っ張り上げられた。





はあ、はあ

はあ、はあ






助かった。










砂漠に吹く砂混じりの乾いた風までもが
涼しく感じる。












全く。無茶をするんじゃない

……

さあ、早く乗るんだ

狼男は戦車のひとつへと
ボクを促す。









乗ってもいいのだろうか。
でも。




足下に目を落とすと、
さらさらと
砂粒が穴の中に落ちていくのが見えた。

あの下にはまだ虫がいる。

ここはサンドバグの巣なんだ。
歩いて抜けることなどできないぞ!

ここにいたら
第2、第3の虫の巣に
落ちるかもしれない。


逃げたって
捕まってしまうかもしれない。




それだったら
あの人たちは同じ獣人だし

もしかしたら
味方、かもしれないし……
















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奇数が出た。



偶数が出た。

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