セーラさんの脅し(?)が功を奏し、
サキュバスは素直になった。
そしてサキュバスは何かのスペルを呟いてから
セーラさんに対して
ヘラヘラと媚びるような笑みを浮かべる。
セーラさんの脅し(?)が功を奏し、
サキュバスは素直になった。
そしてサキュバスは何かのスペルを呟いてから
セーラさんに対して
ヘラヘラと媚びるような笑みを浮かべる。
お嬢様、
呪いを解かせていただきました。
今ごろ、みんな
目が覚めているはずです、はい。
では、次はカレンちゃんの
居場所ですぅ。
もし嘘をついたら……
お分かりですよねぇ?
ち、地下室です……。
廊下の突き当たりに
隠し通路があって、その奥に
階段があります。
屋根裏部屋というのは
やっぱり嘘だったのですね。
カレンは無事なんだよねっ?
縛って眠らせているだけです。
それはさっき言った通りです。
トーヤくん、
カレンちゃんのところへ
助けに行ってあげてくださいぃ。
はいっ!
僕はすぐに部屋を飛び出して、
廊下を調べた。
そして見つけた隠し通路と隠し階段を通り、
部屋の中でカレンを見つける。
見た感じ、どこにも異常はないみたい。
本当に……本当に無事で良かった……。
その後、サキュバスは町の自警団へ突き出した。
念のため、セーラさんはこっそりサキュバスに
何かのアイテムを装備させてたみたい。
これでしばらくは悪さができないだろう。
宿に戻るとクロードとクロウくんは
目が覚めていた。
何が起きたのか分かっていないようだったので
僕たちが顛末を説明して、
ようやく事態を把握したみたいだった。
まったく!
今回は酷い目に遭ったわ!
本当に参りましたよ……。
ですね……。
クロードたちは自業自得でしょ?
このスケベ! 近寄らないで!
カレンはすかさず身をかわし、
近寄ろうとするクロードと一定の距離を保つ。
今回の一件でクロードは
すっかり嫌われちゃったみたい。
悪い人じゃないんだけどなぁ……。
もともと2人はギクシャクしていたけど
ここまで拒絶されているのを見ると、
なんだか可哀想になるなぁ。
はぅ、酷いですよぉ、カレン様ぁ。
ライカ様もそう思いますよね?
……話しかけないでください。
うぅ……セーラ様ぁ。
なんとかしてくださいよぉ。
しばらく反省するんですねぇ。
そうすれば、
カレンちゃんたちも
許してくれるでしょ~♪
でも僕が意外に思ったのは、
クロードさんが女性に
興味があったということですよ。
僕はてっきり……。
あ、実は私、
どっちもイけ――
せいっ!
ゲフぅッ!
カレンの電光石火のパンチが
クロードのお腹に突き刺さる。
彼は涙の粒を浮かばせながら、
ガックリとその場に両膝をついた。
そんなクロードを
カレンは冷たい瞳で見下ろしている。
トーヤの前で
そういう話をしないで!
汚れちゃうでしょ!
あららぁ……。
ご愁傷様です……。
クロードさん、
余計な話を振ってゴメンなさい。
っ? 何の話なの?
トーヤは
気にしないでいいのよぉ?
いつまでも純粋でいてね~っ♪
う、うん……。
ではではぁ、
ダンリの町へ向けて
れっつ・ごーなのですぅ!
僕たちはようやくノースエンドを出発。
次はデビルズキャニオンを越えた先にある
ダンリの町だ。
無事にガイネさんに会えるといいな。
次回へ続く!