安見

さて、パンティーもゲットしたし、後は会場に戻って優勝トロフィーをゲットするだけね!

落田 舞

いいなー!私たちも行っていいですか?

小林

もちろんいいわよ!みんなでお祝いしましょう!

と、誰もが勝利に浮かれ始めた、まさにその時だった!!

安見

何?今の爆発は?

小林

サイレン?一体どうしたの!

西門ゲートからテロリストが侵入!総員、非常警戒態勢を取れ!

安見

テロリスト?もしかして!

落田 舞

まさかアルカシラの連中が来たの?

これは一体どういうことだ?

大変です!テロリストの奴ら、銃撃を全く受け付けません

もしや?エンガーチョバリアか!

そのようです!今、対戦車ミサイルで攻撃中です!

小林

えええ!!

だが、米軍の猛攻撃もエンガーチョバリアの前には無力だった!

アルカシラ:エドムント

フン!ムダなことを!

なんてこった!このままでは全滅するぞ!

安見

アルカシラの狙いは私たちです!行って話をつけましょう!

落田 舞

そんな、いくら何でも危険すぎます!

小林

なあに!自衛隊と正面から闘った生徒会の先輩に比べたらどうってことないわ!

アルカシラ:マリア

お兄様が正面突破とおっしゃった時は気は確かかと思いましたけど・・・意外と上手くいくものですね

アルカシラ:エドムント

油断は禁物だ!早いところ女子更衣室に潜入するぞ!

安見

そこの二人!無駄な抵抗はやめて降伏しなさい!この勝負、すでに決まってるわ!

アルカシラ:エドムント

誰だお前らは?

小林

これを見ればわかるでしょ!

アルカシラ:エドムント

まさか!貴様らはトロロ学園探偵部の安見と小林!

アルカシラ:マリア

すごい変装技術!さすが日本の探偵部ね!

安見

ふふん、そのとおり!まあ、そういう訳だから、無駄な抵抗はやめて一緒に中央体育館に戻りましょう!

アルカシラ:エドムント

断る!

安見

何ですって!

アルカシラ:マリア

我々は大統領の命を受けて日本に留学してるのです!死んでもこの探偵甲子園で優勝します!

アルカシラ:エドムント

そのとおりだ!命が惜しければそのパンティーを渡して棄権しろ!

小林

そんな・・・。なぜそこまでしてこの大会にこだわるの?

アルカシラ:エドムント

それは、この大会にアルカシラの命運が懸かっているからだ!

ボッチャマ大統領が失脚したアルカシラだったが、国民生活は一向に向上しなかった・・・。
ゼンノ将軍の命を受けて軍を離れ、アルカシラ大統領に就任したイーノは、
大統領顧問となったエンガーチョ博士に相談することにした。

イーノ

なぜ一向にGDPが向上しないんだ?何とかならないのかエンガーチョ博士?

エンガーチョ博士

難しいですね・・・。軍にしか投資しなかったボッチャマのせいで、生活に必要なインフラが全て不足しています・・・

イーノ

そうはいってもナインジャネダムも完成したんだ?以前のような停電はなくなるんじゃないかね?

エンガーチョ博士

確かにダムは完成しましたが・・・水力発電所の技術者が足りません

エンガーチョ博士

ボッチャマが国民の教育に力を注がなかったせいで、わが国には例え資源や資材があったとしても活用できる人材がいないのです!

イーノ

なんてことだ・・・!

エンガーチョ博士

日本のように、資源がなくても優秀な人材さえいれば、まだどうにかなっていたのですが・・・

イーノ

日本・・・そうだ日本だ!

イーノ

我が国の優秀な若者を集めて日本に留学させよう!そのための学校を作るべきだ!

エンガーチョ博士

しかし、我が国の教育予算では、国民に義務教育を受けさせるだけで精一杯です!

イーノ

ならば、これを売ればいい!

エンガーチョ博士

これは!ゼンノ将軍からいただいた革命記念メダル!

イーノ

オークションにかければ、海外の物好きがそこそこの値段で買い取ってくれるだろう!なんといっても本物だからな

エンガーチョ博士

何をおっしゃいますか!革命の精神を売り飛ばすなんて!

イーノ

バカもの!国民の生活向上こそが革命の精神だ!こんなチャチなメダルと一緒にするな!

エンガーチョ博士

そうですね・・・すみません・・・

イーノ

あの革命で死んだ市民のためにも、我が国の知名度を上げるためにも・・・インターナショナルスクールは必要なのだ!

アルカシラ:マリア

こういういきさつで建てられたのがわが『アルカシラインターナショナルスクール』なのです!

アルカシラ:エドムント

アルカシラ国民と、大統領の恩義に応えるためにも、我々は絶対にこの大会には優勝しなければならん!

アルカシラ:マリア

『交番お泊り券』があれば、宿泊費用を気にすることなく、日本全国の優れた施設の視察ができます!

アルカシラ:エドムント

同じような施設をアルカシラに戻って建設すれば、国民がもっと良い暮らしができる!

安見

そんな・・・そんな強い想いでこの探偵甲子園に出ようとしてたなんて!

落田 舞

感動した!!私、もう泣きそう!

小林

どうせ、賞金は大田先生に取られるし・・・もうさっさと棄権して、勝ちを譲りましょう!

エミリー

スバラシイデース!!アルカシラに神のご加護を!!

アルカシラ:マリア

ありがとう!本当にありがとう!

アルカシラ:エドムント

貴殿らの協力に心から感謝する!

こうして、安見たちはエドムントらアルカシラインターナショナルスクールにパンティーを譲ることにしたのだったが・・・。

52.探偵甲子園開幕!!事件 (その12)

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