先日の話以降、一君の目線が……なんというか。
全く……気味が悪いな。
君は……
先日の話以降、一君の目線が……なんというか。
……そうかな。
なんだ?なにか言いたげだな。
なんのようだ?
いやいや、なんでもないよ?
なら、ニヤニヤするのをやめたらどうだ?
いい加減、堪忍袋が切れるぞ?
君だってにやけてるじゃないか。
う……うるさい!!
……
何よ。気持ち悪いわね。
なにか良いことがあったのかなって……
ほら、口が緩んでるし。
そんなわけないでしょ?
バカにしてるの?
だいたい、君は勝手に座っているが……許した覚えはないけど。
えー、いいじゃん。別にさ……
……
だったら静かにして。
……そうだ。一君
最後に一つ、忠告してやろう。
え?
君が一体何になりたいと思っているか知らないが、誰かと一緒は嫌だ。なんて考えは不可能だと考えたほうが良いぞ。
所詮、人間とは背中を見て前ならえをするものだからな。
列から外れれば、ただの迷子だ。
だが、もしかしたらその先にオアシスがあるかもしれない。
そんなことを思いながら、人は歩くものだ。
なぁに、どちらが正しいかなんて死んでみたらどちらも人生だ。
代わりはしないさ。
だからこそ……
後悔しない生き方をしろ。
誰に指図されるのではない。自分の生き方をしろ。
それが、君たち人間の”宿務”なのだからな。
……はぁ……
翌日……
昨日最後と言っておいて、やっぱり居るんだ。織江さん。
別に、合うのが最後というわけじゃないしな。
ただ、君にお節介やらするのはやめだ。
気味が悪いからな。