都 大樹

なあ、1つ言わせてくれるか?

お風呂から上がって部屋に戻った僕は、青葉に向けてそう言った。

ちなみに今は、ここにいるのは僕と青葉と藤峰の3人だけだ。女子たちはまだ入浴を楽しんでいることだろう。

青葉 桐斗

何だ都?

都 大樹

何で結局男女風呂場が別々なんだよ!? さっきまでの会話は何だったんだ? 美樹ちゃんは水着を何の為に借りたんだよ!?

青葉 桐斗

何を当たり前のことを。年頃の男女が一緒にふろに入るわけがないだろう。それに水着は、明日行くプールのためだろう

藤峰 明人

っていうか、青葉が予定を立てて男女一緒に風呂に入るわけがないだろ

都 大樹

それもそうか

白石 未筝

お!? 何だい何だい君たち。エッチな話しならお姉さんも混ぜてくれよ

涼紘 夏美

ちょっと何? まさかあんたたち覗いてたんじゃないでしょうね?

都 大樹

そんな訳ないじゃないか

青葉 桐斗

安心しろ。そんな真似俺がさせないさ

綾瀬 咲月

まあきりりんなら安心だろうな。って、ミッキーは聞こえて内容だぞ

三枝 美樹

……ハダカ……ミラレタ……モウオヨメニイケナイ……

都 大樹

ありゃりゃ。まあそれより、僕たちが来るまでトランプをしていたんだろう? 今度は美樹ちゃんも加えて人生ゲームでもしないか?

今夜の為にもこのままリラックスさせてあげようと思って、美樹ちゃんを強引に楽しい雰囲気へと誘い込む。

綾瀬 咲月

いいだろう。受けて立つ!!

涼紘 夏美

優雅なリゾート生活でも楽しもうかしら

三枝 美樹

幸せな家庭を築くぞー!

それから僕たちは、しばらくの間人生を掛けた闘いに没頭した。

午後6時55分。青葉は1人、トロピカルアイランドにある巨大観覧車の前にいた。

青葉 桐斗

都の奴は、一体ここで何をするつもりなんだか

そんな青葉を覗く影が、離れた草場に二つ。
僕と藤峰である。

都 大樹

それで? 今度は何でお前がここにいるんだよ?

藤峰 明人

いやー、それが人生ゲームをしてる間に桐谷から連絡があってさ。何か「夜大樹が美樹と怪しい事するかもしれないから監視してて」ってお願いされて

都 大樹

まあそんな事だろうと思ったよ

藤峰 明人

んで? 一体何をするつもりなんだ?

都 大樹

見てれば分かるさ。さて、そろそろ時間だ。僕もそろそろ行くとしよう

ゆっくりと、だけど確実に。時計の針は進んで行く。

午後7時。

お待たせ!

青葉の元に、1つの影が、歩み寄った。

そして、別の場所でも。

・・・

一つの影が、佇んでいた。

* * * * *

こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。

お久しぶりの更新ですが、お話ではまだ一日も経っていません(笑)

随分と時間がかかりましたが、そろそろ都君は夢から覚めそうです。この夢が、目覚めた世界でどのように関係してくるのでしょうか。

それでは、今回はこの辺りで失礼します。

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