アリストさんが警戒を解かないで問いかける
その額には汗がにじんでいる
とあるお方・・・だと?
アリストさんが警戒を解かないで問いかける
その額には汗がにじんでいる
おお、きになるのでありますかありますか?
いいでしょういいでしょうお教えしましょうお教えしましょう!
あのお方・・・それは
アタラクシアを名乗る男は満面の張り付けた笑みで続ける
神の使い・・・いいえ災厄ですよ!
災厄・・・だと?
一度は聞いたことがあるでしょうあるでしょう?
鴉羽の勇者の話
いつだったか・・・ラックさんの家で見た話
伝説のお話
鴉羽の勇者の親友のことを指すのだろう
彼はそれを復活させようとしているらしい
ああ?
あれは災厄だろう
それを復活させて何を・・・
おっと、喋りすぎたのでありますなありますな
久しぶりのおしゃべりなので少し乗ってしまいましたよましたよ
アタラクシアの後方から冷気が吹き込む
でも、殺せば問題ないのであります
ッ!
クロウ!避けろ!
え?
ぐあ!?
あまりにとっさのことに反応ができなかった僕はこちらに吹く冷気を直に食らってしまう
僕の足は足首から下が床とつながるように凍っていた
大丈夫かクロウ!
テメエ!
アリストさんが負けじとさっきのように魔法をぶつけ合う
だがそれは先ほどと違い見ただけでわかるほどに一方的だった
チィ!
アリストさん!
思わず名前を叫ぶ
アリストさんは何とか押し返される魔法を横にそらし回避する
やはりあなたはやるでありますねありますね
久方ぶりなのですよここまでの人とやれるのは
調子に乗るんじゃねえ!
暴風よ、眼前のの敵を切り刻め!
タイフーン!
アリストさんの目の前に竜巻が現れる
非常に広い洞窟だからできることだが普通なら崩れるだろう
だがアタラクシアはそれを
でも、もう飽きたのであります
冷気をただぶつけるだけで完全に相殺した