クロウ

え?
ギルドから僕に直接?

今僕は校長室・・・つまりカリタスさんの部屋に居る

どういうことか突然呼び出された

カリタス

ああ、どういうわけか君に手紙が届いてね
まぁ、空けてみたらどうだい?

クロウ

はぁ、わかりました

曰く、ギルドから僕に直接手紙が届いたらしい

中身を確認する

クロウ

なになに・・・えと、クロウ・バーロット
貴殿にBランクへの昇級試験の挑戦を許可する
・・・え?

読み上げながら思わず前を見る

そこには恐らく僕と同じ顔をしているカリタスさんの顔があった

カリタス

なんだと!?
クロウ君、君、ギルドで何かしたか?

クロウ

い、いえ、ギルドでは依頼を授業以外で少し受けていただけです

嘘は言っていない

カリタス

だとしてもFランクのはずだろう?
どうして一気にBランク・・・
最近受けた依頼は覚えているかい?

クロウ

最近は・・・ワイバーンの鱗の採取
ウルフの群れの撃破
それぐらいですかね・・・?

カリタス

それぐらいって・・・
もしかして誰かと一緒に行ったのかい?

クロウ

ええ、ギルド員のライズさんって言う人と依頼に行っています
その傍らで剣の指導をしてもらっています

ライズさんの名前を出した途端にカリタスさんの目が見開かれる

心当たりがあるのだろうか?

カリタス

・・・君の言っているライズさんとは
もしや銀髪でいろいろな剣を使いこなせる人のことか?

いろいろな剣・・・そういえばライズさんはいろんな剣を持っていたな

クロウ

ああ、確かに使っていますね

カリタス

クロウ君・・・それ多分Sランクのギルド員
剣聖ライズだぞ

S・・・ランク?

思わず耳を疑う

クロウ

えっと、それって・・・

カリタス

なるほど、通りで最近実力がメキメキと上がるわけだ
ワイバーンに関してもすごいぞ
あれはBランクが単独で何とか勝てるかというくらいだからな
Cランクならパーティを組むのが必須なくらいだ

クロウ

ワイバーンはライズさんに弱点を教えてもらって・・・

カリタス

それでも、だ
Sランクの指導を受けられるなんてとんでもなくラッキーなんだぞ?
にしてもBランクか・・・
多分剣聖ライズが上に言ったんだろう

クロウ

えっと、それで、僕はどうしたら

カリタス

明日ギルドに行くと良い
学校は出席扱いにしておく

学校よりも優先するとはよっぽどすごいことなんだろう

クロウ

わ、わかりました
Bランクの試験ってどういったものなんですか?

カリタス

Bランクの試験か・・・懐かしいな
私のときは試験官と試合をするのと依頼を試験官と一緒にクリアするのが条件だったな
あれは大変だった

クロウ

カリタスさんでも苦戦したんですか?

カリタス

まぁ、オーガを2体一人で倒せといわれたら流石にな・・・
まだ若かったから今より弱いしなかなか死ぬかと思ったよ

僕、そんなのを受けるんだろうか?

嫌になってきた・・・

カリタス

そんな顔をするものではないぞ
もしクリアしてBランクになってみろ
ラックさんに恩返しにもなるぞ

ああ、それは魅力的だな

やる気が出てくる

クロウ

そう、ですね
やるだけやってみます

カリタス

ああ、今日は授業を受けて早めに休め
明日すぐに試験化は知らんががんばると良い

そういって笑う

クロウ

ええ、それでは失礼します

さて、と

明日に備えなければ

僕は教室へと行きそのまま授業を受けた後先生の言いつけ通り早めに休んだ

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