クロウ

はぁ!

まずは初撃

相手の胸に向かって切りかかる

ライズ

甘い!

だがその剣は当たる事は無くライズさんの剣に弾かれる

クロウ

まだまだ!

ライズ

ほう?

弾かれた剣を何とか手放さずにそのまま足払いを掛ける

体制を崩せれば・・・!

やはりこちらの一撃は届くことは無かった

それどころか

クロウ

っぐ!

足払いを掛けるつもりが気がつけば自分が地面に倒れ伏していた

ライズ

・・・この程度か?
身体強化でも何でも使ってみろ!

クロウ

っ!
ハァ!

体に魔力を流す

身体強化を体に施しまた立ち向かう

ライズ

・・・ふむ
先ほどよりは動きが良いな

何度かそのまま打ち合う

・・・ぜんぜん勝てる気がしない

こちらが剣を撃っても全て読まれているかのように受け流される

恐らくライズさんが反撃に出ていたのなら僕はすでにやられているだろう

それぐらいに実力の差はあった

ライズ

さて・・・
そろそろこちらも行くぞ?

クロウ

っく・・・

瞬間ライズさんの手にある剣がぶれる

そして

クロウ

ぐああああああ!

僕は再び地面と顔を平行にしていた

一体何が起こった!?

ライズさんの剣はしっかり見ていたはず

それなのにこの状況は・・・

ライズ

相手の獲物を見据えるのは良いことだ
だが、その獲物を見失うのは戦場では死同然だぞ?

そういわれて気づいた

僕は単純にライズさんの剣に吹っ飛ばされただけらしい

顔を地面に向けていたというのはそのままの意味で反応できなかっただけだ

ここまで強いとは・・・

でも

クロウ

まだ・・・です

ライズ

ほう、これでも立つか

クロウ

ええ、こんな機会は滅多に無いですから

真似できない、この人の技術は

ならば今はせめてしっかりと覚えておこう

でも、こちらもただでやられる気は無い

手に持った剣・・・あの遺跡で手に入れたフラガラッハに意識を集中する

大丈夫、使い方は分かる

そして

クロウ

行きます

ライズ

・・・なんどやっても同じだぞ?

右からの一撃

僕の頭に唐突に流れ込むイメージ

それに従いそちらをガードする

ライズ

・・・ほう

縦切り 右と思わせてからの左

頭に流れるイメージ通りに剣が振られる

ライズ

・・・驚いたな
ここまでとは
ならば・・・

ライズさんは手に持った鞘にしまう

そして、

ライズ

これなら、どうだ?

抜いて切られる!

後ろに距離をとるのが最善だと判断した僕は即座に行動に移す

・・・だが

クロウ

ぐぅ!?

避けたはずの僕の体を剣が切り刻む

かすり傷程度の威力だがこれは恐らく抑えてくれたんだろう

でもなんで・・・

ライズ

勝負アリだな

先ほどから神経をすり減らしていた僕はすでにぼろぼろで立つことさえ辛い

クロウ

なんで・・・

ライズ

何で剣をよけたのに・・・か?
あれは剣と一緒に見えない斬撃を飛ばしただけだ
しかし驚いたな
攻撃が読まれるとは

クロウ

あれは・・・

なんと言おうか迷う

ライズ

いや、敵に手の内をさらすのは愚者のすることだ
それにしても気に入った
クロウ・・・だったか?
良ければ私に剣を習わないか?

クロウ

・・・え?

ライズ

お前は磨けば輝きそうだ
それを見たくなった
どうだ?

クロウ

どうって・・・

ライズ

嫌なら断ってくれてかまわない

え?え?え?

この人に剣を習える?

今まではラックさんに少し習っていた程度

それを伸ばせるのなら・・・

クロウ

是非!お願いします!

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