クロウ

少し早く来すぎたかな?

僕は今寮の前に居た

人を待っている

いわゆる待ち合わせだ

先日のことを覚えているだろうか?

今日はリーダさんにお礼もかねて買い物に付き合う事になった

待ち合わせ時間にはまだ余裕がある

どうやら早く来すぎたようだ

クロウ

おかしく・・・ないよね?

服装のチェック

うん、問題ないはず

すると



”タタタ”

誰かの走る音が聞こえる

リーダ

ハァ、ハァ
お待たせしました

息を切らせてリーダさんがこちらへとやってくる

そんなに急がなくても・・・

クロウ

大丈夫ですよ
僕も今きたばかりです

リーダ

よかったぁ
遅くなっちゃったかと思いましたよ

クロウ

アハハ
じゃあ行きましょうか

僕たち二人は町へと向かって歩き出した

そういえば

クロウ

今日は何処へ行くんですか?

リーダ

ああ、今日は食材の買出しとかをしたくって

なるほど

僕も久しぶりに料理を作りたいし丁度いいかな

クロウ

僕も久しぶりに料理がしたいし丁度いいです

リーダ

え?
クロウさんって料理できるんですか?

クロウ

ええ、前は良く作っていましたよ
良ければ今度作りましょうか?

リーダ

いいんですか!?
じゃあ今度私も作りますよ!

わいわいキャッキャ

楽しく話しているうちに町へと付く

まぁ学院自体が近いしすぐに付くよね

そこのカップルさん!
この果物どうだい?

道を歩いていると不意に声を掛けられる

屋台を開いたおばさんの果物屋だ

カップルなんてそんな・・・

リーダ

か!かっかかか・・・・!

おやおや、かわいい彼女さんだこと
ほら、これやるよ
彼氏さんはしっかりとリードしてやりな!

クロウ

わ、と

そういわれ何かを投げ渡される

どうやら売り物の一部の果物のようだ

リーダさんは・・・駄目だ

僕はおばさんに会釈をしてリーダさんの手を引いて歩く

クロウ

リーダさん!大丈夫ですか?

リーダ

え・・・?あ、は、はい
て、クロウさん手が・・・

リーダさんが落ち着いたところで声を掛ける

というか、手?

・・・あ

クロウ

あ、す、すいません!

あわてて手を離す

女の子の手を握ってしまった・・・

リーダさんに迷惑だっただろうか・・・?

リーダ

い、いえ、大丈夫です
その、驚いただけで・・・

よかった、嫌われはしなかったようだ

今後は気をつけよう

リーダ

行きましょう?
もういい時間ですし、お昼を食べましょうか

クロウ

ええ、そうですね

僕たちは適当に食べる場所を探した

お互いに町のことをそこまで知っているわけでもないのでいろいろ見ながらだ

リーダ

あ、ここなんて良さそうですね

クロウ

あ、いいですね
ここにしましょうか

僕らはちょっとおしゃれなカフェで昼食を取った

そこで僕らは学校のこと

普段のこと

魔法のこと

いろいろなことをしゃべっていた

気が付けば目の前に出ていた料理は食べ終えていた

クロウ

おいしかったですね

リーダ

はい!
また来たいです

クロウ

ええ、また来ましょう

そのまま僕らは本来の目的の食材の買出しを行った

なんだかしゃべってばかりだったけどとても楽しい一時だった

空を見てみるともう日が暮れてきていた

寮内の部屋が近いためそこまで一緒する

リーダ

今日はありがとうございました
自分の荷物だけじゃなくて私の荷物まで

クロウ

いえ、これくらいはなんでもないですよ
僕の方こそ楽しかったです
また誘ってください

リーダ

ええ、かならず!

そういって僕らは部屋の前で別れた

部屋に戻り今日買った食材の整理をする

しばらくは自炊できるな・・・

今度リーダさんに料理を振舞う約束もしたし久しぶりに凝ったものでも作ってみようか?

そんなことを考えながら僕は料理を作り始めた

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