隣を歩くリーダさんに尋ねられる
よかったんですか？
隣を歩くリーダさんに尋ねられる
ええ、十分すぎるほどです
また、戻れるかもしれない
それだけで、ね
そうですか・・・
今日はありがとうございました
正直一人だったら緊張していたと思います
付いてきてくれたことへの感謝の意を述べる
いえ、私から言い出したことでもあるので
それでも、です
何かお礼を・・・
そ、そんな
お礼だなんて・・・そうですね
それなら今度買い物に付き合ってくれませんか？
少し考えた末に出した答えは買い物の付き合いだった
それぐらいだったら頼まれなくても・・・
そんなことでいいんですか？
別にそれくらいならいつでも・・・
い、いいんです！
次の休み、明後日にお願いします！
じゃあ今日は失礼しますね！
そういってリーダさんは駆け出してしまった
何か大事な買い物が・・・？
先生に報告して帰ろうかな・・・
僕はレイクさんに今日のことを報告してから帰った
兄妹とかの話は今は伏せておくことにした
いずれ言うときが来るだろうとは思ったが今はやめておこう
おはようございます
あ～クロウさん
昨日は大丈夫でしたかぁ？
翌日
僕は教室へ入るとミラさんに昨日の件について聞かれた
ええ、ありがとうございました
その顔を見るにぃ
何とかなったみたいですね!
ニコニコでセリアさんがやってくる
そして、”ガララ”
クラスのドアが開く
おはようございまーす
あ、おはようございます
おはようございます～
おはよーございます！
みんなで挨拶を交わした所で席に着く
まもなく授業開始だ
”ガララ”
ドアが開き先生が来たと思いそちらを見る
失礼します・・・クロウ・バーロットは居ますか？
クラス内がざわつく
どうしたの？
ああ、良かった
えと・・・その
何かを言おうと口をもごもごしている
昨日のことを気にしているんだろうか？
あの・・・えと・・・
に、兄さん・・・
！？
僕が驚きクラスの人たちが皆驚く
クラスの人たちは
あいつ、昨日何を要求したんだ！？
兄さんっていったわよ？
もしかしてあいつってそういう・・・
散々な言われようだが恐らく皆が思っていることとは違う
そして、僕はエリアの言葉を聴いた瞬間にはもう嬉しくってしょうがなかった
エリア・・・！
その・・・これから、よろしく
・・・それじゃあ！
顔を真っ赤にしてエリアは去っていった
どうやら考えがまとまったようだ
内容は聞かなくてもいいだろう
やっぱり・・・妹さんだったんですね
リーダさんがこちらへ声を掛ける
ええ・・・まぁ事情がありまして
フフッ
大丈夫です
いずれ話してくれると嬉しいですけど
微笑みながらリーダさんはそういってくれた
今はその言葉に甘えよう
ええ、いつかちゃんと話します
なんだかすごいものを見た気がします～
わ、わたしも・・・
なんでですか？
いやいや、彼女って学年主席の飛び級ですごい風格の持ち主って噂だったんですよ？
知らなかったんですか？
そこまですごかったのか・・・
いえ、知りませんでした
そんな人があなたに”兄さん”と笑って言った
そりゃ驚きますって
まぁ・・・確かに
”ガララ”
不意にドアが開く
今度こそ先生のようだ
ほら、お前ら席に着け
授業始めるぞ
全員居るな・・・？
今日は報告がある
先生の言葉にクラス全員が注目する
報告？なんだろう？
今度またギルドで依頼を受けてもらう
授業としてだ
次はギルド員の同行は無しだ
その一言にクラスからわっと歓喜の声が上がった
だがギルド員の同行がなくて大丈夫なんだろうか？
お前らは全員Fランクだ
受けられる依頼も1つ上まで
だから危険な依頼はほぼ無い
経験を一つ一つ積んで来い
日にちは追って伝える
さ、授業を始めるぞ
なるほど
Eランクの依頼ならまだ皆大丈夫だと判断したらしい
確かに前にギルドに言った時にFランクとEランクの依頼は採取がほとんどで後は雑用的なこと等もあった
むしろそれがメインだ
前に組んだ人と一緒ですか？
そこらへんは任せる
ただ、いずれまたあの組み合わせは使うから一緒にやっておいて損は無い
まぁ確かに前の人たちとやるのが一番安全だろう
ある程度お互いの手の内を知っているのだから
その後、いつも通りに授業が進んだ
段々難しくなっていく授業内容に皆頭を悩ませていた
かくいう僕もその一人なのだがまだ比較的何とかなっていると思う・・・思いたい
