クロウ

どこまで続いているんだろう・・・?

あれから少し経つ

僕は一人になってからずっと遺跡に新たに出来た道を進んでいた

いくら進んでも同じ景色が続く

遺跡の内部は神殿のような大きな柱が連なる構造だ

クロウ

皆は大丈夫かな?

離れてしまった皆のことを考える

怪我をしていなければいいけど・・・

クロウ

・・・今は周りよりも自分のことか
あ、あれは・・・

正面に壁が見える

急いでそっちまで駆け寄る

どうやら行き止まりではないらしい

さらに下に続く階段がある

クロウ

これ・・・帰れるのかな?
降りるしかないよね?

誰に聞かせるでもない言葉が遺跡内に響く

少しでもしゃべっていないと一人の不安に押しつぶされそうだ

僕はゆっくりと階段を下る

クロウ

何だろう・・・これ

階段を無事に降りきるとそこには小さな部屋があるだけだった

部屋の中央には大きな棺のようなものがあるだけだ

それに近づく、すると文字が側面に書いてあることが分かった

クロウ

文字・・・でもかすれて読めないや
ここで行き止まりって事はもう出れないのかな・・・?

溜め込んでいた不安が表に出る

このままではここで死んでしまう

それは絶対に嫌だ!

クロウ

これ・・・
開けても大丈夫かな?

そうつぶやきながら大きな棺のようなものを見る

重そうだけど・・・

クロウ

やってみるしかないよね・・・

僕は何もしないよりはましだと思い一気に棺のようなものを押し開ける

”ガラガラ”

思いと思っていた蓋は意外にも比較的すんなりと開き中を見ることが出来た

そこに収められていたのは

クロウ

これ・・・やっぱり棺だったのか
申し訳のないことをしちゃったな

入っていたのは白骨化した遺体

そして一振りの剣だった

その剣はまるでつい最近研がれたかのように綺麗だった

クロウ

すごい綺麗な剣だなぁ
この剣の持ち主に大事にされてたんだろうな

そういうと同時にほぼ無意識のうちに手にとってしまった

すると

手に持った瞬間に魔法陣が展開される

そして大きな光を放つと共に僕の意識を手放した

一同

おーい
きこえるかぁ?

う、うーん?

あれ?僕は確か・・・

誰かに呼ばれて僕は意識をほんのりと取り戻す

そうだ!僕は遺跡に閉じ込められて!

一同

だいじょうぶかぁ?

再び声が聞こえる

どうやらやはり僕を呼んでいるらしい

クロウ

う、うーん

一同

お、目が覚めたか
よかったよかった

声のするほうに顔を向ける

いやぁよかったよ
ここに人が来るのなんて初めてだからな
死んでたら流石にしょんぼりしちまう

そういって目の前にいる彼は笑った

だれだろう?

僕より年上・・・なのは確かだろうけど

僕にこんな知り合いはいないはずだ

クロウ

あの、どなたですか
僕は確か遺跡で

剣を触ったら意識を失ったんだろ?

ドキッとする

もしかして見られていた!?

ん?ああ、別に怒っていないから気にするな
むしろここにこれたのが驚きだよ
お前さん、もしかして無属性か?

クロウ

えっと、はい

彼の問いに再度ドキッとなる

どうしてそんなことまで・・・

それと同時に少し余裕?の出来た僕は周囲を見渡す

真っ白な空間が広がっている

それだけだ

クロウ

ここ、どこですか?
遺跡にいたはずじゃあ・・・

ここか?
ああ、ここはまぁ、なんていうのかな

そういって頭を書く

そんなに説明が難しいんだろうか?

ここは、そうだな
どこでもない場所って表現が一番近いかな

そう彼は言った

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