皆との食事が終わった後
解散して皆自分の部屋へ戻っていった
僕は今あるものとにらめっこしている
・・・
皆との食事が終わった後
解散して皆自分の部屋へ戻っていった
僕は今あるものとにらめっこしている
これ・・・なんだろう?
そう、さっき部屋へ入ったときにおいてあった荷物
僕の荷物は手持ちの武器とお金と後いくつかの小物だけだ
ここまでの荷物を送った覚えも無ければ買った覚えも無い
あけちゃっていいのかな?
でももしほかの人のだったらまずいし・・・
とりあえずは置いておこう
・・・まだよく分からないし置いておこう
今日はなんというか・・・嫌なこともあった
でも同時に良い事もあった
ラックさんはこういうのを経験してほしかったんだろうか?
ベッドにもぐりこみ考える
明日からの不安は大きいがやるだけやってみよう
そう考えながら眠りについた
翌日、日差しが部屋に差し込む少し前
まだ若干外が暗いくらいに目が覚める
いつもおきる時間だ
今日はご飯・・・食材を買い込んでいないし食堂で食べよう
・・・ごちそうさま
特に何かがあるわけでもなく朝食を食べ終わりそのまま外へ出る
まだ登校まで時間があるな・・・
日課の素振りをするために外へ出る
ふっ、はぁっ、せいっ!
”ビュン ビュン”
風を切る音と僕の掛け声がまだ誰もいない寮の庭に吸収される
うん、いいかんじだ
これをまた毎日続けよう
食事は出来る限り自分で作るけど
朝から精が出るねぇ~
背後から声を掛けられてをとめる
振り返ると担任のレイク先生がいた
おはようございます先生
・・・昨日はすいませんでした
僕は昨日決闘の際先生の手に拳を打ち込んでしまったことを謝罪した
冷静さを失っていたとはいえ酷いことをしたと思う
あ~あれか、気にすんな
まぁあいつが全面的に悪いからな今回は
それよりお前部屋に荷物届いてなかったか?
どうしてそれを?
もしかしたら違う人のかもと思ってまだあけてないんですが
先生はどうやらあの荷物のことを知っているようだ
あれはいったいなんだろう?
あれな、お前の世話になった人から送られたとしか聞かされていないんだが
まぁ校長が行っていたんだ安心して空けていいぞ
昨日伝え忘れたからな、今のうちに言いに行こうと思ったんだ
カリタスさんが・・・?
僕が世話になった人というとラックさんしか思い浮かばない
とりあえず部屋に戻ったら空けてみるとよう
あ、ありがとうございます
早速戻って空けてみます
おーう
んじゃあ遅刻するなよ~
手をひらひらとさせて帰ってしまった
なんだかつかみどころの無い人だなぁ
早速部屋に戻る
部屋に戻り詰まれた箱の内の1つを空けてみる
そこにはさまざまな道具が入っていた
道具といっても本当にさまざまだ
ラックさんの家にいたときによく使っていた料理道具やちょっとした家財道具
その中に一際目を引くものがあった
これは・・・本?
見覚えのない本が一冊は行っていた
手にしようとしたその時外が騒がしいのに気づく
窓の方に顔を向けるともう皆学校へ行くようだ
自分ものんきなことは行っていられない
気にはなるが一度学校へ行くことにした
学校に入り教室の前まで来る
”ガラガラ”
ドアを開いて教室へ入る
それまで騒がしかった教室が僕が入った瞬間に静まった
あ・・・おはようございます
僕の方を見てひそひそと話す者もいれば嫌な顔をする者もいる
昨日のことが原因だろう
どうやらクラスにはあまり歓迎されていないらしい
おはようございます
クロウさん
そんな中僕に話しかけてきてくれる生徒がいた
リーダさんだ、近くにはミラさんとセリアさんもいる
なんていうか・・・露骨ですよね皆さん
まぁゆっくりとそこらへんは何とかしていきましょう~
こんな状況でも昨日と同じように話しかけてくれた
感謝してもしきれないや・・・
”キーンコーンカーンコーン”
鐘の音が鳴り響く、ここではこの鐘の音を授業などの合図にしているらしい
挨拶が終わったころに再びドアが開いた
おう、おはようさん
今日からはいつも通り授業に入る
早速入りたいところだが・・・
先生が入ってきて前に立つ
その後の言葉を続けようとしたその時
”ドタドタドタ”
すいまっせーん
おくれましたー!
ドアがたたかれるように開いた
先生はそれを見て舌打ち・・・え?舌打ちした今?
その入ってきた人のほうへ向く
はぁ~お前確かボルトだったか?
お前昨日もいなかっただろ
どういえば機能の自己紹介のときに彼を見た記憶は無い
す、すいません
その・・・寝坊しまして
あほ、入学式を寝坊で欠席するやつがあるか
ほれ、軽く自己紹介を済ませちまえ
了解でーすと彼は軽く言った
ども!俺はボルト・テスラって言います
属性は雷
趣味は昼寝
一応貴族だけど気にせずに絡んでほしいっす!
そういいきった彼はどこか清清しそうだった
お前の席は・・・
クロウ、お前の後ろ開いてるよな?
一番窓際の列で後ろから二番目の席の僕が聞かれた
ちなみに隣にはミラさん
前にはリーダさんがいる
はい、あいてますよ
んじゃボルトはそこにいけ
了解っす~
そのまま僕の後ろまで来た
さて、と
邪魔が入ったが今日は授業の前にやることがある
ルード、クロウ、前に出ろ
・・・はい
・・・
言われるがまま前に出る
お前たちは昨日決闘を行った
それは正しいな?
特におかしいことは無いので頷く
そしてクロウは勝ちルードは負けた
ルードは自分が勝った際にお前の退学を望んだ
しかしまだお前が勝った場合の命令を決めていない状態だった
勝者であるお前はルードに命令を下すことが出来る
なにがいい?
ああ、そういえばそんな条件だったっけ
僕は思い出した
最後の方が印象強くて忘れていた
お言葉ですが!
俺が負けた理由はこいつのインチキで・・・!
反論するルードに容赦なくレイク先生が言い放つ
だまれ!
第一お前はクロウに何も魔法を使わせることなく負けたんだ!
属性がないとか関係無くな!
その時点でまず認めろ!
ぐ・・・
まぁ確かに最後しか進退強化しか使わなかったのは本当だけど・・・
命令か、こういうときに何を命令するべきなんだろうか?
で?クロウ
お前は何をこいつに望む?
参考までに行っておくと過去にあったのは
財産の全譲渡
自害
退学
奴隷化
こんなもんか、ほかにももっと酷いやつもあるが・・・聞くか?
首を思いっきりブンブン振る
あ、もちろん横にだよ?
そんな酷いことをお願いするつもりは無い
何で俺がこんなやつの命令を・・・っ!
状況がまだ分かってないみたいだな
ため息をつく
お前、ここで死ねといわれたら死なないとならないんだぞ?
瞬間、クラスが凍りつくのを感じた
は?
まだ呆けた顔をしている彼に先生は言う
決闘の敗者は勝者の命令に絶対だ
これは”国によって”定められている
貴族とか関係なく逆らえば反逆罪だ
お前、今逆らえば助かるかもしれないが家は追放どころかお前の家がつぶれるぞ?
ようやく事の重大さがが飲み込めたらしい
その言葉にルードは顔を青くしてがたがたと震え始めた
それほどに重要なことらしい
あ・・・え・・・あ・・・
さて、どうするクロウ?
改めて問いかけられる
そもそもお金も命もとる気が無い
考えもまとまって何をお願いするかは決まっていた
僕は・・・