クロウ

ふぅ・・・
ようやく着きましたね

リーダ

ええ、疲れました~

僕らはあれから歩き続け、イチリンへとようやく到着した

前回は馬車だったおかげで大分楽に感じたが歩きだと結構掛かった気がする

今は夕方

明日の朝に入学式は始まる

クロウ

とりあえず宿を取りましょう
早く明日に備えて休まないと

リーダ

はい、そうしましょう

門へとむかい歩く

とりあえず簡単な検問があるが余り時間は取られないだろう

止まってくれ

前回と同じ兵士の人が検問を行っていた

すまないが検問をさせてくれ
君たちは・・・ヤマト学院の入学生か

クロウ

はい、ようやく着いたんでくたくたですよ

それは申し訳ない
すぐ終わるから少し付き合ってくれ

前回と同じくこの町へ来た目的と簡単な荷物検査を行う

特に2人とも問題なく終えることが出来た

うん、確認できた
ようこそ、王都イチリンへ!

僕たち2人はイチリンへと入る

とりあえず宿を探さないと・・・

前回と同じ場所にいってみよう

町を見ながら見ているとどうやら僕らと同じ新入生のような感じの子達をちらほら見かける

どの子も緊張と楽しみを混ぜたような顔だ

っと、そうこうしているうちに宿へ到着した

こんばんわ、宿泊ですか?

クロウ

はい、2部屋お願いします

リーダ

やっと宿に着きました~

隣で脱力しているリーダさんはお疲れ気味だ

まぁそうだろう

山賊騒ぎのあった宿からずっと歩いていたんだから

クロウ

晩御飯を食べてから僕はもう寝ちゃいます

リーダ

そうですね、私も疲れたんで寝ちゃいますよ

僕たちは2人でテーブルを囲む

不意にリーダさんが話題を振ってきた

リーダ

そういえばクロウさんはどうしてヤマト学院に?

クロウ

僕を育ててくれた人がここに通って外のことを勉強して来なさいって言われたんです
森に住んでいたからあんまり外のことを知らなくて・・・

彼女にはすでに属性がないことも打ち明けた

だからほかの人と話すよりも幾分か気持ちが楽だ

リーダ

そうなんですか
私はここに通ってミネーラの町に住んでる母に恩返しがしたいんです
母は父が亡くなってから私を育ててくれたんでとても感謝しているんです
だから私は魔法を勉強して将来は母を楽にさせてあげたいんです

彼女は自分のことを話してきた

僕もラックさんに何かの形で恩返しがいずれしたいなぁ・・・

リーダ

すいませんこんな話して

クロウ

いいじゃないですか
素敵だと思いますよ、そういうの

リーダ

あ、ありがとうございます
わたし、もう部屋に戻りますね
また明日!

彼女は足早にその場を去っていった

僕もそろそろ休もうかな・・・

クロウ

ふぅ
明日はとうとう入学式か

僕は自分の部屋のベッドに寝転がる

友達・・・ヤアタ以外とは無縁だと思っていた僕に友達が出来た

正直まだ実感がない

クロウ

明日からはもっとがんばらないと!

うれしい悩みも程ほどに僕は眠りに付いた

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