ツクヨミの神話
ツクヨミの神話
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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 俺の神話??
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・ ・ ・ いや、いいよ ・ ・ ・ 俺の話しは ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ どうせスサノオとかぶってるから、聞いたってつまらない。
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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ そんなに気になるものか?
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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ まぁ ・ ・ ・
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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ なら ・ ・ ・ すこしだけ。
いや ・ ・ ・ でも、たいした話じゃないから ・ ・ ・ ・
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それに口下手だから ・ ・ ・ 期待はしないでくれ。
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それでもいいなら ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ なら ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
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・ ・ ・ んっと ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ そう。
あの日、俺は姉上 ・ ・ ・ アマテラスに遣いを頼まれたんだ。
その頃、俺はまだ高天原に住んでいた。
そしたら姉上が急に部屋に入ってきて ・ ・ ・
ねぇ、ツクヨミ~!!ツクヨミいる~~???
ちょ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 姉上 ・ ・ ・ 勝手に部屋入らないでって言ったじゃないですか。
あぁ、ごめん。思春期の弟の個室ほど、開ける時に危険な部屋は無かったわね。
いや、神に思春期もクソも無いでしょう。ていうか、何なんですか?
あ!そぅそぅ。悪いんだけど ・ ・ ・ ・ ・ ・ 今日、私の代わりに、ウケモチノカミのところに行ってくれない??急用が入っちゃったのよ。
・ ・ ・ ウケモチ??食物の女神ですよね?
行って何すればいいんです?俺、人見知りだから、喋るのとかはちょっと ・ ・ ・ ・ ・ ・
うぅん。彼女が出すご飯食べて帰ってくればいいだけよ。簡単でしょ?
食べるだけ?まぁ ・ ・ ・ そのくらいなら ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 別にいいですよ。
俺は軽い気持ちで引き受けた。
それで昼頃、ウケモチの家に行くと、何も入っていない空の皿が大量に用意されていたんだ。
飯を食べてくるように頼まれたのに ・ ・ ・ ・ ・ ・ どういうことだ?
不安になりながら席に座っていると、奥からウケモチが出てきた。
あんらぁ~~!!ツクヨミさまぁ~ん!
よくぞいらしてくださいました~!!ただいまご用意しますのでねっ、少々お待ちくださいねっ!!
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あ、あぁ。
まぁ、食物の神というくらいだ。料理もこだわって、できたてでも出してもらえるんだろうと思い、俺は黙って待つことにした。
そしたら、急に彼女が手を大きく掲げて、元気玉でも出すんじゃないかって体制で叫び出したんだ。
大地よ、海よ、地球よっ!我に力をっっ!!うおおおぉぉぉ!!
っっ!!!!!???????
うっ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ううううおええええぇぇぇぇぇぇぇぇ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ウケモチはそこら中に吐き散らかし、穴という穴から、米やら魚やら野菜やらをドバドバと吐き出していった。
それはそれは悍ましい光景だった ・ ・ ・
っっ!!??なっ ・ ・ 何だこれっっ!!?? ・ ・ ・ うぷっっ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ やばい。もらいゲロしそう ・ ・ ・
みるみるうちに、机の上の大皿は食べ物で満たされていった。
そしてもう、皿的にも、俺的にも限界を感じたその時 ・ ・ ・ 保食神が口から胃液を垂らしたまま俺に笑顔を向けたんだ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ハァ、ハァ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ささっ、ツクヨミ様、お食べくださいっ♪♪
・ ・ ・ ・ ・ ・ っって、食えるかぁぁぁぁ!!!
俺はその場でウケモチを斬り殺した。
侮辱されたと思った ・ ・ ・ いや、というか生理的に無理だった ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
んぷっ。どうしよう。夜中に思い出して泣きそう ・ ・ ・ いや、泣かないけど。
それからすぐに俺は高天原に戻って、姉上に事の経緯を説明した。そしたら、すごい勢いで姉上がキレ出したんだ。
ちょっ!! ・ ・ ・ あんた、なんてことしてくれたのっっ!?それ、彼女の最上級の『O・MO・TE・NA・SHI』だったのよっ???
んなこと言ったって姉上 ・ ・ ・ 終いにはケツから食い物を出す始末だったんですよ??
それでも、殺すなんてあんまりよ!!酷すぎるわ!!
姉上 ・ ・ ・ でも、姉上だって知ってたなら、先に言ってくれればよかったじゃないですか。
まさか、切り殺すとまで思っていなかったのよ!!!外道だわっっ!!
っっ姉上、それは口が過ぎます。
・ ・ ・ ・ ・ ・ っ!?
いや ・ ・ ・ ちょっと待てよ??
そもそも、この時間に高天原にいるって ・ ・ ・ 急用はどうしたんだ?もしかして、姉貴 ・ ・ ・ ・ ・ ・
ギクッ ・ ・ ・
なっ!あんた、お姉ちゃんのこと疑ってるのっ!?サイテー!!
オイオイ!!その顔は図星だろ?姉貴こそ酷いじゃないかっ!!
うるさーい!!違うもん!そんなコト無いもんっっ!失礼な奴ねっっ!!もぉ、あんたなんか顔も見たく無いんだからっ!!
はぁ? ・ ・ ・ 折角、姉貴の役に立てればと思って行って来てやったのに ・ ・ ・ なんだよ!!俺だって、もう顔も見たくねぇっっ!!!
いいわよいいわよっっ!それなら、高天原から出てけばいいでしょっ??今すぐっ!!出てけっ!!出ていけぇーーー!!!
るせぇ!!言われなくても、こっちから出て行ってやるっ!!!このバカ姉貴っっ!!!
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と ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ まぁ、こうして俺は姉上と決別し、月に籠った。
それ以後、この世の昼と夜は分かれたんだ。
・ ・ ・ ・ ・ ・ しかし ・ ・ ・ 今でも思い出す ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あれは絶対に確信犯だった。
顔すら見たくないとか ・ ・ ・ ・ ・ ・ こっちの台詞だ。
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・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ん??
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昼でも月を見ることがあるって??
・ ・ ・ ・ いや、それは ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ たまに ・ ・ ・
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たまには様子を見に ・ ・ ・ 行くことは ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ある。
が、 ・ ・ ・ ・ ・ ・ たまたまだ。
そんなことより、自分の罪を擁護するわけではないが、切り殺されたウケモチの体からは稲や麦や大豆が発生し、穀物になった。
今は、人間の間に広く普及しているだろ?
結果的には俺もこの国の成長に貢献したってわけ。
・ ・ ・ ・ ・ ・ と、まぁ、俺のつまらない小話はこんなところで終わりだ。
付き合ってくれてありがとう。
ページの都合上、俺の話は古事記に載せてもらえなかったからな ・ ・ ・
一人でも聞いてもらえてよかった。
三貴神の中でも一番、出番は少ないが ・ ・ ・ 月が見えたら、たまには俺のことも思い出してもらえたら ・ ・ ・ ・ ・ ・ 嬉しい。
では ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ おやすみなさい。
よい夜を。
スコールさま
最後までお付き合いありがとうございましまぁ〜(*´ч ` *)
古事記愛だけで突っ走ってるので、他の作品はどうかな??古事記以上に好きになれるものがあれば( *´艸`)
佳純さま
ありがとうございます〜(/ω\*)
HANIさま
最後までお付き合いいただき、ありがとうございましたぁ〜ヽ(*´∀`)ノ
天皇記はしばらく準備中になりそうですmm
復活したらまた応援お願いします♪♪
初めまして、最近ストリエに登録致しました、きっせんと申します。阿礼さんの古事記は前から読んでいて好きです!
ちなみにこれは日本書紀ver.ですよね?にしてもツクヨミって哀れですわー…
きっせんさま
ありがとうございます!
はい、こちらのお話は日本書紀から拝借しております^^
ツクヨミさん、もうちょっと出番欲しいですよねー(笑)