教室の前まで足を運ぶものの、
未だ1歩を踏み出す勇気が出ない眠井朝華。
おそらくクラスメイトであろう誰かが
教室に近づく気配を感じて、
急ぎ足で安全地帯(保健室)に向かう眠井朝華。

眠井朝華

私は、教室に入ろうとしたんだから。

教室に入ろうとしたのに、
誰かが近づいてくるから・・・。
驚いて逃げちゃったじゃない。

今日も入れないなのは、
私のせいじゃない!

先生

眠井さん。
おはよう!
今日も頑張ったみたいね!

眠井朝華

ん・・・。

眠井朝華

頑張ってない。
結局入れなかったんだから・・・。

先生

焦らなくて、いいのよ。
自分のペースで、
慣れていけば良いのよ。

私だって、
職員室の空気に耐えられなくて
ここ(保健室)に直ぐ来ちゃうんだから。

はははっ。

眠井朝華

ここに居るのが仕事じゃない!

先生

あっ、それもそうね!
はははっ。

いつものように、
保健室の先生と他愛もない会話をして
学校生活に慣れていく眠井朝華であった。

眠井朝華

もう、こんな時間なの?
お弁当でも、食べようかな。

眠井朝華

今日は、良い日だわ!
私の生活を仇なす者も来なくて!

眠井朝華

なんで、いつもこうなの?
私が何かイケナイことした!?
サイアクね!

扉が開くと同時に・・・。
カーテンを閉めた眠井朝華であった。
反射神経が良すぎる事は、ここでは忘れよう。

宇津喜美子

しぇん、しぇ~い?
いましゅか~?

先生

宇津さん。
何なの、その喋り方は?
流行ってるのですか??

宇津喜美子

私だって~~。
こんな喋り方は~。
したくないでしゅ~。

先生

それなら、やめれば良いんじゃないの?
ちょっとイラッとしますし・・・。

宇津喜美子

やめられないんでしゅ~。
意図的でしゅけど~。
やめたら~私のじんしぇいが~、
おしまいになるでしゅ~。

先生

ちょっと、
イラッとしてきましたよ。
まずはクラスと名前を言ってごらん。

宇津喜美子

2-3宇津喜美子(うつきみこ)でしゅ~!
キラッ!

眠井朝華

聞いているこっちが恥ずかしくなるわ!
私の隣のクラスで良かった!
あんなのと一緒に生活したら、爆死する!

先生

もういいわ。
なんで、やめられないの?

宇津喜美子

夢の中に、変な生き物が現れて~
とにかく~
話し方を変な風に~
はなしゃないと~
毎日のように不快な夢をみしぇる~って
言うんでしゅ~

先生

所詮、夢でしょ!
宇津さん、考えすぎだよ。
寝てないみたいだから、
そこのベットで寝ていくといいわ。

宇津喜美子

大人はこれだから、
信用できないでしゅ~。
でも良いでしゅ~。
寝るでしゅ~。

先生

おやすみなさい!

眠井朝華

何やら、気になる話ね!
夢を侮ってはイケナイのに・・・。

まぁ~、いいわ。
私がちょっと、観てあげる!

宇津喜美子

寝たくないでしゅ~。
怖いでしゅ~。

1時間後

眠井朝華

折角、私が観てあげようと
思ってるのに。

早く寝なさいよね!!

宇津喜美子

もう限界でしゅ~。
ZZZ

眠井朝華

あぁ~、長かったわね!
っさぁ、寝ますかね。

眠井朝華は、
相手に意識をフォーカスして目を閉じるて眠る事で
相手の夢を観る事できる能力を持っている。

そろそろ、相手の夢に入れたようだ!

眠井朝華

なんなの!

この子の夢も、
ドッロドロの悪夢じゃない!

そうすると、
あの子の言っていた事も
あながち間違ってないかもね!

眠井朝華は、
ちょっぴり恥ずかしい恰好をする事で
悪夢の化身と戦う力を得る事が出来る。
悪夢の化身を倒す事で、
夢の主が良い夢を観る事が出来るくらいなので
『ぶっちゃけ』倒さなくても問題無い。
だけど・・・
眠井朝華は自分が観たい景色(夢)の為に
戦うのであった。

眠井朝華

やっぱり、ハズイ!

夢の住人

この世界も現実世界と同様に、需要と供給で成立ってるんだから、いい加減あきらめなさい!

夢の住人

その恰好のお陰で、イイユメツール(秘密道具)を使って悪夢の化身を倒せるだから!

やっぱり、恰好の件はあきらめて!

眠井朝華

・・・。

眠井朝華

やっぱり、ド変態ね!

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