杏月ちゃん、体調はもう大丈夫?

うん。おかげさまでっ

じゃ、どっか遊びに行こー!

うん。どこ行く?

 なぜか校舎裏で堀坂誠人と一緒にいた私。
 彼は校内でもファンクラブができるほどのイケメン男子。

 気にはなるけど、今は私の人生をこれから後悔しないように生きるためにリア充を目指すんだ。

 まず秋のことをよく知っていくとこからって決めた。
 高校生活をエンジョイせねば。

じゃ、カラオケとかどおー?

うっ、アニソンしか知らないけどいい……?

へー! アニメとか好きなんだ!

秋、楽しめないよね……

なんで? むしろ杏月ちゃんが興味あるものはオレも見たいな! そのアニメも!

ほんとっ? ほんとにっ? おすすめあるんだけど見る!?

おー!見る見る!! もしかして杏月ちゃん家で!?

DVD貸すけど

……そうですよねー!

でもまじで貸してくれな!

 そんな会話をしながら、私たちはカラオケへ向かった。

~♪

スマ○プだー! 秋って声かっこいいよねっ

ありがとー! 声とかピンポイントで褒められるの初めてかも

 秋はジャニーズにでも入れそうな甘いマスクだし、歌も上手。

解散しないでくれてありがとう……

それはオレに言われても!!

そういやさっき、校舎裏でほんと何してたんだ? なんか願いがなんとかって言ってたけど

願い? もしかしてまた、何かを無かったことにしちゃったのかな……

 ウリエルにあとで何があったか聞かなきゃ。

無かったことにした……って?

ううん、なんでもないよっ

 この力のことはあまり人に言わないほうがいいかもしれない。
 特に秋に対しては結構使ってるから、いろいろまずい。

ちょっとス○ップの解散説を、もみ消したぐらいだよ

 ウリエルに頼めばちょちょいのちょいさ。

すごっ! 杏月ちゃんの権力すごっ!!

ま、願いがあるならオレに言ってみなよ! できることならしてやるからさ!

じゃあ私……

友達が欲しい……な

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