堀坂誠人は、悲しい目をしながらそう言った。
真帆……さん？
誰だろう。
会えない事情があるの？
……真帆に会わせてくれ
堀坂誠人は、悲しい目をしながらそう言った。
真帆……さん？
誰だろう。
会えない事情があるの？
……
何かあったの？
そう聞きたいところだけど、そんな簡単に踏み込むべき話で無いと思い、言い留まる。
じゃ、じゃあ、今一緒に天使もいるから伝えるね
ああ。頼む
そして私はウリエルに問う。
ねえ、聞いてたよねウリエル。叶えてあげられる？
ふむ……。探してみよう
そう言ってウリエルは堀坂誠人に近づき、手をかざす。
無理だな
え、どうして！？
死者を蘇らせることは叶えられぬ。我は専門外なのだ
え……死者……？
その者はすでに死んでおるのだ
そ、そんな……。
誰なんだろう。
堀坂誠人が生き返らせてでも会いたい人……。
で、でも、ウリエルは専門外ってことは、他の天使ならできるってこと？
まあ、人を治したり癒したりするのはラファエルという天使が、いるにはいたな
じゃあ、その人にお願いすれば……！
ラファエルという天使は、どっかの豚のせいで今はもう存在してない
……
そもそも、魂の操作など神の許可がいる大仕事、人間の私情の為にどうこうして良い問題では無いのだよ
そんな……
肩を落とす私。
堀坂誠人に、伝えるのが嫌だな……。
やっぱり……無理だよな
え、ウリエルの声、聞こえてたの！？
お前のその表情を見れば誰でもわかるだろ
悲しそうに視線を落とす誠人。
ごめん……なさい
別にお前は悪くないだろ
……済まなかったな
彼は悲しい作り笑顔で私を見る。
でも……その人
お前が気にすんな
でも……
目に涙が溜まる。
