そういえばいつも私の話ばっかりだけど、リナちゃんの方は何もない?大丈夫?
んー、そうだね。二年の後半になってそろそろ受験考えなきゃっていうのはマッキーも同じだろうしなー。
あ、そうだね。私、進路にしようと思ってた大学が地区内じゃなくなっちゃったから、合格圏内からちょっと外れちゃったんだ。
あ、そんなところまで生活地区移動の悪影響が……ほんとろくでもない法律だよね。
そうだね。ずっと地元で暮らしていくんだーって思ってたときはなんとも無かったんだけど。
実際に強制的に居住区を帰られて、決められた学区外の学校に入るのには地元民より高い偏差値を求められるのはちょっと、辛いな。
悔しいなぁ……あたし、マッキーの話聞いてあげることくらいしかできない。
大丈夫、話聞いてもらえるだけで楽になるよ。
それに、いきたい学校が変わるだけで私のしたいことは変わらないから。
編集者になりたいんだっけ?
児童向け文学の出版に携わるような。
うん。
私、童話とか好きだけど、お話は作れないから、せめて皆に読んで欲しい良い話を届けられたらなって。
昔からの夢だもんね。でも知ってるよー。
小学生のときは作家のほうになりたかったでしょ。
確かにそうだけど……そっちは諦めたのに。
いじわるなんだ、リナちゃん。
ごめんごめーん。
でも、さ。
皆にお届けするだけじゃなくて書きたくなって書いたらさ。
私にも絶対読ませてね。
……うん!ちょっと、恥ずかしいけど。
その時は読んでね、リナちゃん。
マッキーの書く物語は、きっとかわいいよね。
まぁマッキー自体が可愛いんだけど。