幽霊よりも甘味が食べたい
第3話「いっしょに……(1)」
それじゃ、ピヨ助くん。またねー
おう気を付けて帰れよ
ってそうじゃないだろ!
しれっと帰ろうとするなよ!
大きなヒヨコ姿の幽霊、ピヨ助くん。
彼は学校のドーナツという怪談話を使い、
わたしにとっても甘くて美味しいドーナツを
食べさせてくれた。
でもおかげでわたしは、
幽霊が見えるようになってしまい……。
ピヨ助くんが人だった頃の夢、この千藤高校の怪談話の調査を手伝うように強要されている。
あ、人だった頃、なんて言ったらまるで
ヒヨコに生まれ変わったみたいだ
もともとは人間で、死んで幽霊になったら
何故かヒヨコの姿になっていたらしい。
不思議なこともあるものだ。
幽霊の世界のことはわたしにはよくわからない。
そもそも怪談なんて興味ないし、
調査も気が乗らないんだけどな……
そんなことに時間を費やすなら、ちょっと足を伸ばしてチーズケーキの美味しいお店「しらゆき」に行く。
あ、でもモンブランケーキも捨てがたいなぁ。
あそこのケーキはみんな美味しいから迷っちゃう。
そうだ、ケーキを食べに行こうよピヨ助くん
いかねーよ! どうしてそうなった!
お前の頭どうなってんだ!
さすがに『しらゆき』に行く時間は
ないから、駅前の喫茶店でもいいよ?
ああ……『しらゆき』のケーキは
確かに美味いな
ってだから
今はそういう話をしてるんじゃないだろ!
ピヨ助くんも『しらゆき』知ってるんだ?
まぁな。今でもあるなら、繁盛してるって
ことだな。なによりだ
……だーかーらー!
話が進まんだろ!
ピヨ助くん、口調からして男の子だと思うけど、
ケーキ好きなのかな。
夜食にドーナツ買ってくるくらいだし、
わたしほどじゃないにしても
甘い物好き仲間かもしれない。
もういい無理矢理進める!
いいか! 俺が調査したい怪談話、それは!
『いっしょに……』だ!
一緒に? 一緒に調査して欲しいって、
それはもう聞いたよ?
そういうことじゃない。
怪談のタイトルが『いっしょに……』なのだ
あ、そういうこと……
怪談『いっしょに……』。
わたしはミカちゃんとの会話を思い出してみるけど、
そういう名前の話は聞いたことがなかったと思う。
怪談話には、遭遇するための条件がある。
もちろん、ほぼ無条件に近いものも
あるが……。
例えば、俺の怪談、学校のドーナツは
その話を聞いたことのある人物にしか
ドーナツが置けない
へぇ、そうだったんだ。
わたしはミカちゃんから話を聞いたから、ドーナツが置いてあったんだね
そういうことだ。
そしてこれから調査をする
『いっしょに……』
だが、これは女子の前にしか現れない
という、限定的な怪談なのだ
女子限定……。
スイーツバイキングみたいだね
男も入れるところだって、
いっぱいあるだろう?
うん。最近はスイーツ男子なる人も
多いみたいだからね
ていうか、いちいち話の腰を折るなよ。
それで『いっしょに……』の内容だが……
わたしまだ手伝うって言って
ないんだけどなぁ
まだ言うか……
……もう聞くだけでいいから聞け。
それくらいいだろ?
俺のドーナツ食ったんだから
それを言われるとちょっと弱いなぁ
わたしの机の上に置いたピヨ助くんが
全面的に悪いんだけど、
あれはとても美味しいものだったから、
あまりピヨ助くんを邪険にすることはできない。
わかったよ、聞くだけね
よし! 言ったな。話すぞ?
ちゃんと最後まで聞けよ?
もう、わかったってば。約束するよ
ふっふっふ……。
では、千藤高校の怪談『いっしょに……』だ
いっしょに……
誰もいない夜の学校。
ある日、忘れ物をした女子生徒が、暗い階段を登り、真っ暗な廊下を怯えながら歩いていた。
廊下の窓から、学校の裏にある森林公園が見える。
鬱蒼と茂る木々の中は月の光すら通さず、
深い深い闇を湛えている。
女子生徒は、昔この森の中で生徒が殺される事件が
あったという話を思いだし、
目を逸らして足早に教室を目指した。
すると、正面から一人の女の子が
歩いてくるのに気が付く。
制服を着ているから、この学校の生徒だろう。
顔は良く見えないけど、おそらく知らない女の子。
女子生徒はちょっと怖くなっていたので、
人がいることに安心した。
前から来る女の子に声をかけてみようかな、
と思って笑顔を作る。
だけどそこで、女子生徒は違和感を感じ、
声をかけるのを思いとどまる。
なんだろう、なにかがおかしいような……。
そうこうしているうちに、
女の子は目の前までやってくる。
結局違和感の正体はわからず、
声をかけるタイミングも失い、
そのまますれ違おうとする。
女の子は少し俯いていて、やっぱり顔は見えない。
無言のまま、すっと女子生徒の脇を通ってすれ違う。
と、そこで……
「いっしょに死にましょう?」
耳元で囁かれ、女子生徒は驚いて振り返る。
しかしそこには、暗い廊下の闇があるだけで、
すれ違ったばかりの女の子の姿はなかった。
女子生徒は悲鳴をあげてその場から逃げ出す。
その時になって、女子生徒はようやく
違和感の正体に気が付いた。
あの女の子の制服が、今のものではなく、
昔のデザインの制服だったことに……。
…………
……これが怪談『いっしょに……』の、
基本的な話の流れだな。
どうだ、怖かったか?
……うん。
さすがにちょっとぞわっときたよ。
さすがだね、ドーナツ食べる話とは大違い
その話はもういいだろ!
くそっ、いつか改変してやるからな
やっぱりまだ気にしているらしい。
でも本当にちょっと怖い。
忘れ物を取りに……という状況が、
今のわたしと同じだから余計に怖いのかもしれない。
それにしても、ただ囁かれたってだけ
なのに、ぞくっと来るもんなんだね。
……すれ違ったのは、森で殺された女の子ってことでいいの?
普通に考えればそうなるな。
ちなみに囁かれた相手は、その後高熱が
出たり、事故に遭ったり、自殺をしてしまうなど、色んなバリエーションがある
えぇ?! それ怖すぎるよ?
もっともそれらの大半は尾ひれが付いただけだろうと、俺は考えている
……そっか、死にましょうって囁かれて
終わりより、そういうオチがあった方が
怖いもんね……
ああ、お前の言う通りだ。
だがな、怪談話というのは、そうやって
改変を繰り返すものなのだ。
そしていつしかそれが、ただの尾ひれでは
なく怪談話の核となり、本物になる
それってつまり、本当に熱が出たり……
事故に遭うようになるってこと?
そうだ。……もっとも、こうバリエーションが多いと、一つに定まることができず、
核にはなれないだろうけどな
何度も言うけど、わたしは怪談話なんて興味がない。
だけどこうして実際に怪談話を聞いて、
きちんと説明をされてしまうと……。
そういうものなんだと納得してしまう。
ああ、そうだ。
ちなみにこの話を聞いた女子は、その後
必ずこの幽霊に出会うと言われている。
がんばれ!
ふーん、そういう条件もあるんだ。
…………………………え?
話を聞いた女の子は、必ず幽霊に会ってしまう?
それってつまり……この後、わたしも
会っちゃうってこと? 幽霊に?
はっはっは!
よし! これでお前は怪談に遭遇する!
俺の調査に協力するしかないってわけだ!
あ、ずるい。ずるいよピヨ助くん!
何とでも言え。条件も綺麗に揃ってるしな、今晩絶対に会えるぞ
条件? 女の子以外になにか……
あ、そっか。忘れ物?
条件かどうかはわからないけどな、
話に出てくる女子生徒も忘れ物を取りに
来た際に幽霊に会っている
そうだ、わたしと似ている部分があったからこそ、
ぞわっとしたんだ。
……ピヨ助くん、全部わかっててわたしに
話したんだね
当然だ!
それに、最初に言った通り女子限定だった
からな。女子の協力者が現れたら、
真っ先に調査しようと思っていたのだ
嵌められた……。
これで、わたしの意志とは関係なく、
ピヨ助くんは怪談調査ができるというわけだ。
……でも、わたしはタダで転ぶつもりはなかった。
わかったよ。今回は調査に協力するよ。
したくなくても、会っちゃうみたいだし
お、ようやく観念したか
でも! 今後こういうのはやめてよ?
それはお前が協力的になってくれればだな
俺も遠回しなことをしないで済む
むむ~……
協力的にと言われても、興味のないものに
積極的になるのは難しい。
……だからせめて、条件を出させてもらうことにする。
じゃあこうしよう、ピヨ助くん
なんだ? お前意外と往生際が悪いよな
なんとでも言って。
怪談調査、協力する代わりに……
わたしは、ごくりと唾を飲み込む。
またあのとっても甘くて美味しいドーナツ
食べさせて!
…………お前本当に、甘い物のことしか
考えてないのな
うん! よく言われる
わかったよ。
あんまり頻繁には出せないぞ。好きなだけ
生み出せるわけじゃないんだからな
そうなんだ。
……そうだよね。あんなに美味しいんだもん
そういう問題じゃ……いやもういい。
よし、契約成立だな
約束だよ? 絶対ドーナツもらうからね
これで俄然わたしもやる気が出てきた。
さっき聞いた『いっしょに……』が
まったく怖くないわけじゃない。
でもよく考えたら、すれ違いざまに囁かれるだけだ。
付随する不吉な後日談は、
怪談の本体ではないということだし。
それじゃ、早く行こ。
あんまり帰り遅くなりたくないし
ああ、待て待て。鞄は置いていけ
え? どうして?
遭遇率を上げるためだ。お前はあくまで、
忘れ物を取りに行く女子生徒だ
……なるほどね。完璧主義だね、ピヨ助くん
やるなら徹底的にやった方が早く済むだろ?
わたしは言われた通り、
机に鞄を置いて廊下に出ようとして……
やっぱり机に戻る。
なんだよ、すぐに戻るんだから、いいだろ?
鞄置いていっても
ここまで来たらちゃんとピヨ助くんに
従うから安心してよ。
えっと……あった
……お前、それ
チョコレート。甘い物くらい持っていってもいいよね?
好きにしろ……
日が落ちて、誰もいない夜の学校。
当然廊下は真っ暗で、月の明かりが少し先の闇を
照らしてくれている。
一先ず階段まで行き、そこからもう一度教室に
向かうという作戦になった。
そこまでしなくてもって思うけど、
ピヨ助くんのことだから会うまで何度も
廊下を往復させられそうだ。
ピヨ助くんの言う通り、できる限り条件を揃えて
会う確率を少しでも上げておいた方が、
早く調査が終わるかもしれない。
ピヨ助くんなりに気を遣ってくれたのかな。
……それとも単に効率主義なだけ?
そんなことを考えながら歩いていると、
当然気になるのは廊下の外、
学校の裏手にある千藤森林公園だった。
この森林公園は、昔からある森の一部を
公園として利用したもの。
最寄り駅の北千藤駅から見て南西部に
広がっている森で、
千藤高校はこの森のちょうど北側に建っている。
一応廊下から見える森の部分も、
森林公園扱いになっているんだけど……。
実際公園として使われているのはもっと南の方で、
この辺りは真っ暗な森そのまま。
ほとんど手を付けられていない。
昼間は特別意識したことなかったけど、
夜の校舎から見ると……不気味
もちろん怪談を聞いたから、
そう思うのかもしれないけど……。
あ……そうだ、ピヨ助くん
なんだ? やっぱり怖くなったか?
ううん、そうじゃなくて……。
さっきの話で出てきた、この森で起きた
殺人事件って、本当にあったことなの?
ああ、そのことか……
霊に会う前に、あまり詳しいことを話さない方がいいと思ったが、これは知っておいた方がいいかもしれないな
そう前置きをして、ピヨ助くんは答えてくれた。
事件があったのは本当だ。
15年……いや、20年前に本当にあった
事件だ。女子生徒が殺されていたらしい
………………
わたしは思わず、もう一度森の方に目を向けてしまう。
その闇の中に、横たわる女子生徒の姿を
想像してしまい……。
聞かない方がよかったかも……
正直、幽霊よりもそういう事件があった
という話の方が怖い。
わたしは森から目を背けて、足早に階段に向かった。
よし。これからお前は、忘れ物を取りに
教室に戻る。一応下の踊り場から出発しよう
それはいいけど……ピヨ助くん。
そろそろお前って言うのやめよう?
名前教えたんだし
いいだろどっちでも……
ピヨ助くん?
わかったわかった。お前にヘソ曲げられると面倒だからな。
……佑美奈、頼むぞ
うん!
あーしまったー、鞄忘れて来ちゃったー。
教室戻らなきゃー
……なんだその棒読み。
そういうのはいらん、見てて恥ずかしい
折角ピヨ助くんに倣って徹底的に
やろうとしたのに……
わたしは下の踊り場から階段を上る。
正面の窓から再び真っ暗な森が見えて、
思わず目を逸らす。
なにもいるはずがないのに……ね
階段を上りきり、角のところで一度立ち止まった。
ここを曲がって廊下に出て、女の子がいれば……成功?
成功って表現が正しいのかわからないけど
でも、幽霊に会って……その後どうするんだろう。
そこから先は、ピヨ助くんに全部任せちゃえば
いいのかな。
どうした、早く行け
わかってるよ
わたしは意を決して、角を曲がり、
廊下の先に目を向ける。
……誰もいないね
とりあえず教室まで歩け
後ろからの声に、わたしは廊下をゆっくり歩く。
怪談話では、女子生徒はここで事件について
思い出していたけど。
話の中では、生徒が殺されたとしか
説明がされていない。
でもピヨ助くんは、はっきり女子生徒と言っていた。
つまり、ピヨ助くんは実際の事件についても調べたってことだよね
……あとでちゃんと説明してくれるかな?
怪談話や幽霊には興味はないけど、
ここまで巻き込まれてしまったら
さすがにちょっと気になる。
それにしても、本当に暗い森だなぁ……
今さらながら、ここは物騒な場所だと思う。
特別灯りは無いし、奥に入ってしまえば
校舎からも見えなくなる。
もちろん学校と森の間には塀があるし、
道もない森の中にわざわざ入る人もいないだろうけど。
それでも、20年も前とはいえ、
生徒が殺されたという話を聞いてしまうと……。
……チョコレートでも食べようかな。
こういう時は、甘い物だよね
気を紛らわすために、ポケットからチョコレートを
取り出そうとして――
…………
…………?!
……いる。
廊下の先から、女の子が歩いてくる。
しかも、あの子の制服……
怪談にあった通り、わたしが着ているセーラー服と
デザインが違う。
10年くらい前にデザインが変わったのは
知っていたけど……。
出てきたよ、ピヨ助くん……
幽霊が現れたのに、後ろにいるはずの
ピヨ助くんの反応がない。
気付いていない?
もしかして、やっぱり見えていない?
ピヨ助くん……? あれ?
振り返って、声をかけようと思うのに、
それができない。
………………
前から歩いてくる女の子から目を逸らすことができず、声も出せない。
大丈夫……囁かれるだけ、だから。
大丈夫……
自分にそう言い聞かせて、落ち着こうとする。
よくわからないけど、こういう時パニックに
なっちゃいけないんだと思う。
この怪談自体には害は無いはず。
すれ違いざまに不吉なことを囁かれて、
ちょっと怖い思いをするだけだから。
………………
女の子はもう、すぐ目の前まで迫っている。
髪の長い子で、紺色のセーラー服を着ている。
………………
わたしはやっぱり目が離せない。
声が出せなくて、代わりにごくりと唾を飲み込む。
…………
…………
やがて、すっとわたしの脇を通り過ぎ……
「いっしょに死にましょう?」
……きた!
わたしは慌てて振り返る。
するとそこには……。
…………
…………なぁに、これ?
ピヨ助くんと女の子が、睨み合っていた。
なんかちょっと、シュールだなぁ……
ようやく会えたな、
怪談『いっしょに……』の幽霊
あれ? もしかしてあなたも幽霊?
どう見ても人間じゃないわよね
女の子はそう言うと、くるっと振り返る。
こっちの子も普通の子じゃないみたい。
すれ違った後の私が見えちゃってるし?
ど、どうも……あはは。
あの、あとはピヨ助くん……そっちの
ヒヨコにお任せします
・ ・ ・ 。
どうなってるの~? これ。
ずーっと幽霊やってきたけど、
こんなの初めてなんだけど?
だろうな。俺も他の霊に会うのは初めてだ
ピヨ助くんはそう言うと、バサッと小さな羽を広げる。
だが、こうして会えたのもなにかの縁!
お前の怪談話の真相を聞かせてくれ!
なにかの縁って、そういう風にピヨ助くんが仕向けたんでしょ?
余計なことを言うな、佑美奈!
なになに? それどういうこと?
なんか面白そう!
あ……笑った。
女の子の幽霊も、なんだかノリノリだ。
いいよ、なにが聞きたいの?
何でも聞いて? その代わり、これが
どういうことなのか教えてね?
ああ、構わんぞ!
いくらでも教えてやろう。
まずこの状況だが――
あ、待って、ピヨ助くん。
あの、幽霊さん。
先に名前を教えてもらえませんか?
名前~? 名前……あれ?
名前……なんだっけ?
お、覚えてないんですか?
ピヨ助くんの時は、あからさまに誤魔化されたけど、
この幽霊さんは本当に覚えていなさそうだ。
う~ん……ずっと名乗ることなかったからなぁ。私、こう見えて幽霊歴長いから
は、はぁ……
ちなみに幽霊歴は20年ですよ、
と教えてあげるべきだろうか。
じゃあねぇ……とい子。
私のことは、とい子でいいよ
とい子さん……ですか?
今なんとなく思い浮かんだ名前だから、
たぶん本名じゃないと思うけどね~
なんていい加減な……。
なにもないよりはいいけど。
女の子の幽霊、とい子さん。
思ったより、あっけらかんとしているけど、
でもこの人は……。
とい子さんって、やっぱり、そこの森で……
こら佑美奈! そういう話は俺が!
あ、ごめん。つい……
なんとなく流れで聞いてしまった。
調査は全部ピヨ助くんに任せようと思っていたのに。
森? 森……
とい子さんは森に視線を向けると、首を傾げる。
そうね……。佑美奈ちゃん、だっけ?
は、はい、そうです
半分正解ってところね。
……私は確かにあの森で死んだけど、でも、あなたの知っている事件で死んだのは……
私じゃないと思うわよ?
……え? どういう、ことですか?
ふふっ……
…………
とい子さんは艶然と笑む。
ピヨ助くんは、そんなとい子さんを
黙ってじっと見つめていた。
……続く