モニター2回目。待ち合わせ場所は前回と同じく、ホテル街の近く。
一回目の経験を踏まえて、今回は事前にホテルを選んでおくことにした。
前回、サトルくんが連れて行ってくれたホテルに向かうと、今回はスタンダードの部屋も空いている。フリータイムで6800円という手頃な価格。
待ち合わせまであと30分。
祝日ということもあり、部屋が埋まってしまう可能性もある。
そこで私は事前にチェックインを済ませて部屋を確保することにした。
時間に合わせて待ち合わせ場所まで向かう。
(よし、今回は完璧!)
と、思いながら待ち合わせ場所で待っていると、周りをキョロキョロしている男性を見つける。
(多分、あの人だろうな)
しかし、待っても話しかけてこない。すると、お店からメッセージが入る。
『セラピストが到着しております。どちらにいらっしゃいますか?」
『待ち合わせ場所にいます』と即座に返信を送る。
初めての予約で外待ち合わせの時はお客側は服装と髪型を伝えておく決まりだ。
その情報を元にセラピストが探して話しかけてくれるのだ。
私の服装は『緑のワンピース』と伝えていたが、ミントグリーンだったので分かりづらかったのかもしれない。その旨をお店のメッセージで伝えると、男性がこちらに向かってくる。
「ゆうさんですか?」
「はい。ごめんなさい。わかりにくかったですよね」
「遠くから見て、そうかなって思ってたんですけど、間違えてたらいけないので……」
ここは繁華街なので、待ち合わせしている男女は多い。
いずれも、ホストやデリヘル、パパ活、などだ。
私も待っている間にスカウトやホストらしき男性に何度か話しかけられた。
「でも、あなたがゆうさんでよかった」
「どうして?」
「だって、遠くから見て可愛いと思ったから」
思わず、息を呑むような甘いセリフ。
前回のサトルくんとは違って、彼は女性を扱うのに慣れているように見えた。
(というか、この子はやばいな。めちゃくちゃかっこいい)
ハーフっぽい顔立ちで、くっきりとした二重。
ロングヘアをハーフアップにしたスタイルがよく似合っている。
好みもあるかもしれないが、モネくんよりも断然かっこいいと思った。
正直、こんなイケメンと無料で遊べるなんて、当たりだ。
「じゃあ、向かいましょうか」
「あの、ホテルなんですけど、土日で混んでると思って、もうチェックインして抑えてあるんです」
「そうなんですか? わざわざありがとうございます。行きましょうか」
彼は自然な流れで私のカバンを持ち、ホテルへと案内してくれた。
ホテルに入ると、彼は恒例の跪き挨拶をしてくれる。
「改めて、レイです。よろしくね」
ここまでの案内はスマートだったけど、
やはりこの挨拶の時は少しだけ恥ずかしそうにしている。
「あのさ、岡田将生に似てるって言われない?」
「あー、確かにあるかも。あと間宮祥太朗とか?」
「それもわかる! めっちゃかっこいいよね。凄く綺麗な二重だし」
「ありがとう。ちなみにいじってないし、天然物だよ。パパとママに感謝だね♡」