入院してから6日目の土曜日に

親との面談がありました。







入院中は週に1回

決まった曜日と決まった時間に

体重を測ることになっていて

土曜日の朝が体重測定の日でした。







1日1000Kcalを

『何とか食べているよ』という

娘の言葉を聞いて

体重が増えている事を

期待していたのですが…



あまり変わらず…





えー…



思っていた私に

先生は



『1日1000Kcalでは

 増えませんよ。

 

 身体も必要最低限の

 働きしかしていないので

 今1600Kcal食べても

 身体が普通の働きに戻るための

 消費エネルギーが勝つので

 増えないですよ』



と言われました。







確かに



中学生の必要摂取カロリーは

2000Kcal超えだった気がします。







先生は



『今 大切なのは

 1000Kcal食べても

 体重が変わらない事を

 本人が理解することです。』







娘は

体重が増える事を

恐怖に感じていました。



だから

食べることが出来なかったのですが



1日1000Kcalを食べても

体重が増えない事を

理解することで

食べる事に対する

抵抗を弱める意図なのだそうです。







イメージとして先生が説明されたのは



『今は食べようとすると

 脳内の病原菌Xが

 

 それを食べると太るよ〜

 太ったあなたは醜いよ〜



 などと囁いてくるので

 その囁きで頭がいっぱいになって

 食べられなくなってしまう。』と。







そういう事なんだ…



少しずつ食べる量増やして

食べても大丈夫なんだと

脳に理解させるという事なんだと

学びました。





無知な私達親は

先生との面談で

摂食障害に関する理解が

少しずつですが出来ていきました。









入院してから

本人も摂食障害と

病原菌Xについて学んだのでしょう。





もう少し後になりますが

食べられなくなりそうな時に

私に

『奴(病原菌X)が来たー!!』と

教えてくれるようになります。









私は先生に

不安に思っていた

ちゃんと食べられているのか?を

聞きました。





食べ物を隠したり

食べ物をお皿いっぱいに広げて

食べたことにしたりしていたので…





『食事が終わると

 看護師がCHECKしてくれるのですが

 基本的には1人で食べているので

 隠してるかもしれませんね。

 お皿に広げるのはほぼ全員ですよ。

 2つとも拒食症あるあるですね。』



と言われました。





『体重が増えない事には

 退院出来ないので

 始めはみんな何とか抵抗するけれど

 そのうち普通に

 食べられるようになりますよ。』











たくさんの患者を診てきたからこその

確信に満ちた先生の言葉に

ホントに安心しかありません。





『今は1000Kcalですが

 どんな形であれ

 食べている事を肯定しましょう。』









確かにそうでした。



娘はこれ以上

体重を落としたら危険な状態から

1歩踏み出したんだな。と。



ゆっくりでもイイ。



少しずつでもイイ。



元気な笑顔を見ることが出来る日は

必ず来る!!

✾ 拒食症あるある ✾

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