「とーちゃん」床を拭きながら尋ねる春雷に「ん?」と答える蓮夜。

「今度来る人、いい人だといいね」
「そうだな。この部屋気に入ってもらえるようにきれいに掃除しような」
「うん!」と満面の笑みをして掃除をつづける春雷。

 掃除が一段落して、蓮夜がバケツと雑巾を片付けて部屋に戻ってくると、春雷は恭蔵が差し入れしてくれたお菓子を食べていた。よほどお腹が空いていたのだろう。

 くんくん この匂いは
 蓮夜がなにかを嗅ぎつけて箱に近づく。
 そこにはチョコレートがあった。

 ぐ~っとお腹が鳴り、蓮夜もたまらず食べることに。

 同居人が来るのは何時だっけな。

「僕もチョコ食べる!」

 無邪気にチョコを食べる春雷につられて時間など気にせず食べた。

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