告白が成功したかどうか分かりません。
 彼女は首を斜めに振ったあと、照れくさそうに走って帰っていっちゃいました。どうしましょう。どう接したら良いのでしょうか。




 勇気を出して、学校で声を掛けてみました。このまま微妙な関係が続くのも嫌だから。

「あの……冬景色夢見心地ちゃん。この前……の、告白の答え。イエスかノーか分からなくて。良ければ教えてほしい」
「うん、いいよ。放課後、体育倉庫に」
 



 授業終了。
 僕は言われた通り、体育倉庫へと向かう。どうやら彼女は先に到着していたのだろう。体育倉庫の前に看板が立てられており。
『我、存在』
 と、達筆で書かれていた。

「失礼します」
 僕は入り、平均台の上に立っていた彼女に訊いた。

「告白の、答えを……僕と付き合ってくれますか」
 すると彼女が指を鳴らす。
 お、何か始まるのか。
 と何かが起こると身構えたが、何もなかった。
 そこから沈黙が続いて数時間。




「はい」
 彼女がそう叫んだ。


 僕はホッとした。長かった。
 

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