ドバーーーン!!

私は、なぜか叔父さんの動物園にやってきた奴と対峙し睨みあっています。

放牧の先の牧場が火事で、急遽預かる事になったのはでっかい馬(サラブレッド・オス)でした。

『叔父さんに呼び出されたからきたんだけど。、大丈夫?』
『なんか不自由な事ない?』

『一応大丈夫です。ありがとうお嬢さん』

『あーとりあえずお話しするなら私の事は友美でいいよ。あなたの名前は?』

『僕はシューティングスタです』

『え?シューティングスターじゃないの?』

『ああ。なんでも競走馬の名前9文字までらしくて最後は伸ばさないです』

『・・・・・・そうなのね』
(そこは伸ばしてもいいと思うんだけどな・・)

『ところで友美さんのそのスカートかわいいですね』

『え?あ、うん。ありがと・・・』

『チラチラ見える太ももが素晴らしい!』

『・・・・・』
(なんなのこいつ・・・)

『ところで友美さんはお相手の方はいるのかな?』

『え?・・彼?って事?・・いるわけないでしょ。私まだ中学生だよ・・』

『そうか・・・それならば夜は悶々として眠れないだろ?』

『はい?昨日もグッスリだよ』
(ちょっと待って。早々に退散しなきゃ)

『あ、そうだ。不自由な事を聞いていたね。ひとつあるぞ』

私は本題をすっかり忘れていました。

『えっと・・・ちなみに何?』

『色々興奮して寝付けないな』

『・・・・・そうなんだ・・・大変だね・・・色々お盛んなんだね』

私はめんどくさくなり帰る事にしました。

『ちょっと待ってくれ!僕の悩みを聞いて欲しい!』

『やだよ。なんかあなたといると私、身の危険を感じるんだもん』

『まあそんな事は言わないでくれ』

私は最後のつもりで一言だけ聞いてあげる事にしました。

『僕は将来モテモテになりたいんだ。どうしたらいい?』

『まずはそのセクハラっぽい発言やめることからじゃない?』

私は冷めた目で睨みつけましたが知らない間にスキル【まいっちんぐ友美先生】を発動していた様です。

『またまたー。そんな事言って友美ちゃん。君も実はまんざらでもないんじゃないか?』

『・・・・・・・』
(やっぱりめんどくさい奴だ。人の話を聞いてない・・)

『ちょうど君も思春期だろ?そういう教育も受けて、興味が出始める頃じゃないのかな』

『・・・いや、別にないけど・・私はそう言うのはどうでもい』

『どうでも良くはないだろ?彼氏いらないのか?このまま一生人を好きにならないつもりか?』

『え?・・そんな事はないと思うけど、そういうのは自然の成り行きと言うか、年を重ねれば自然と経験する事じゃないかな?』

『友美ちゃんは何を言ってるんだ?』

『え?私何も変な事言ってないと思うけど・・』

『僕は行為の話をしてるんじゃない。異性を好きになるのは素晴らしい事だと言ってるんだぞ』

『・・・・・・』
(ダジャレの件と言い、私なんか人に毒されやすいのかな・・)

今している話
シューティングスタ→恋愛論。人を好きになると言う事。
私→Hでいかがわしい事

気づいたら知らない間に話しの論点がすれ違っていた事を感じました。
私は意味不明に自分の顔が真っ赤になるのを感じました。

『もう!!シュー・・あんたと話してるとこっちまでおかしくなってくるよ!』

私は地面に生えていたペンペン草を引き抜き、シューティングスタの顔面に投げつけました。

『とりあえず明日また来るから!別にあんたの話を聞かなきゃいけない訳じゃないんだからね!』

(私何言っちゃってんの?これじゃツンデレじゃん・・・)

私は急いで家に帰りました。

『どうした?』と言う兄と弟に
『うるさい!この性獣!』と八つ当たりをして、その日は男達とは一切話をせず

その後は唯一の友達の美和ちゃんに珍しく自分から電話をして
気持ちを落ち着かせてから布団に入りました。

(一応叔父さんの頼みだから、また行くけど明日は色々調べてから行かなくちゃね・・・)

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