船からワンダー警察の三郎が降りてきた。
彼は堂々とサル彦に向かって歩み寄り、
船からワンダー警察の三郎が降りてきた。
彼は堂々とサル彦に向かって歩み寄り、
サル彦お前は、武装強盗、違法な兵器取引で国際指名手配犯ワン。
逮捕するワン
ヘリからはキジの花子が顔を出し、
鋭い目でサル彦を見つめていた。
三郎の部下たちは迅速に動き
サル彦を取り囲み
サル彦の兵士たちも次々に逮捕していった。
海岸には緊張と静寂が漂い
ただ波の音だけが響いていた。
サル彦は抵抗することなく
無言で手錠をかけられ
目には憤りと絶望が滲んでいた。
この島は、私たちの先祖がかつて制圧した場所だワン。しかし、
桃猫太郎はここに神が宿ることを知り、鬼たちの罪を許し、穏やかに暮らす約束をしてこの地を去ったワン。
この島は世界にとっての
宝であり、決して
汚してはならないワン
お前らは知らないんだ
この島にとんでもないエネルギーが眠っていることを!
だから、お前はそのエネルギーを手に入れるために、桃次郎を利用したんだワン!
桃次郎がこの島にいる椿を愛していることを知って、彼の心を巧みに操ったんだワン!
ちくしょう!
サル彦は部下たちに連れていかれた。
あなたがジョセフだワン?
は、はい
あなたのおかげでこの島を守ることができたワン。君は勇敢な警察官だワン
三郎は微笑みながら手を差し出した
ジョセフは戸惑いながらも、その手を握り返した
は、はぁ。でもどうしてここに来たんですか?
その瞬間、背後からアイリが現れた。
彼女の表情は少し申し訳なさそうだった。
ジョセフ、ごめんなさい。あなたに盗聴器をつけたわ。
あなたが裏切ったことを知って、慌ててワンダー国際警察に行ったのよ
そうだったのか
汚職スクープは逃したけれど、命の方が大切よ
それに、あなたのおかげで黒幕を突き止められたわ
先輩はやっぱりヒーローです!
(ウルウル)
君たちの勇気と機転が、
この島を救ったんだワン
これからも共に平和を守っていこうワン
ジョセフとアイリはその言葉に励まされ
互いに頷き合った。
海岸には夜明けと共に希望の光が差し込み
彼らの未来を照らしていた。
海岸では鬼たちが次々とワンダー国際警察によって
首輪を外され、自由を取り戻していた。
彼らの表情には安堵と喜びが溢れていた。
一方、桃次郎は足を怪我していたため、
病院に搬送されることになった。
ヘリコプターが着陸し、
彼を乗せる準備が整えられた。
その前に、桃次郎は椿と向き合い、
手を取り合った。
椿、すまなかった。君の一族をこんなにも苦しめてしまって…
桃次郎の声は痛みと後悔に満ちていた
この島は君たちに返す。二度と
この島に誰も近づかないよう約束しよう
椿の目には涙が溢れていたが
彼女は桃次郎の言葉をじっと聞いていた。
桃次郎様、私は…
その言葉を遮るように、
桃次郎は優しく椿の涙を拭った
椿、僕のあやまちが、
君といる未来を閉ざしてしまった
桃次郎は椿の手を握りしめ
名残惜しそうにその手を離した
さようなら。この島をいつまでも守っていてくれ
椿は必死に愛しているという言葉をこらえながら
お元気で桃次郎様…
ヘリコプターに乗り込む桃次郎を見送る
椿の胸には、桃次郎からもらった
ネックレスが輝いていた。
その光は、二人の絆と決して消えることのない
愛を象徴しているかのようだった。
ヘリコプターが空へと舞い上がる中、
椿はその姿を見つめ続けた。
彼女の心には、桃次郎との約束と、
これからの未来への決意が強く刻まれていた。
次回最終回
いつもありがとうございます。ハッピーエンドにしたかったんですが、桃次郎は責任を感じてお別れしたようです。ケガが治ったら会いにくるかもしれませんが(笑)